でも実は、疲れたときって「ちゃんと生きてきた自分」をぶち壊すチャンスだったりもします。
「ちゃんと生きてきた」って悪くない言葉ですが、案外「ちゃんと常識に縛られてきた」「ちゃんと他人の目を気にしてきた」「ちゃんと親に言われたレールを走ってきた」みたいな、幸せから遠ざかる「ちゃんと」だったりします。
だから、疲れたなーと思ったら「ちゃんとした自分」をぶち壊してみるのはどうでしょう?
・毎日お風呂に入ってる人は、お風呂に入るのをさぼる
・メイクばっちりな人は、すっぴんで出かけてみる
・洗濯物もたたまず、部屋も片付けずに寝てしまう
・「できないから手伝って」と仕事でヘルプを頼んじゃう
そんなふうに、ちゃんとした日常をやめてみるんです。
「そんなことしたら、変な目で見られるんじゃないか」「ちゃんとしてないとダメな人って思われる」みたいに考える人がめちゃくちゃいます。
でも、意外と「ちゃんと」って自分が縛っている思考のクセで、しょうもないものだったりするんですよ。
だって、「すっぴんで出かけるなんて、絶対無理」って言ってる人もいますが、世の中にすっぴんで出かけてる人なんて山ほどいますからね。
それを自分もやってみて、「やっても大丈夫なんだ」って知ることができた瞬間から、今まで背負っていた肩の荷がぐっと減ったりするわけです。
『「誰かのため」に生きすぎない 精神科医が教えるがんばりすぎない気持ちの整理術』(藤野智哉、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
だから、「ちゃんと」をやめてみて、もっと私たちって力抜いていいんだとか、もっと手抜いたって全然いいんだって思えたら勝ちですよね。
よく「年末は大そうじをしなきゃ」って人が多いと思います。
でもね、これは内緒の話なんですが、実は何もしなくても年は越せます。
大そうじをしてない人、今年も何もしなかったとあせる人、年末の雰囲気でしんどくなる人。誰かの決めた「べき」に縛られず、まったり寝てみましょう。
大丈夫。明くる日には来年になっています。
そう、「ちゃんと」を手放してしまっても、案外何事もなく、むしろラクになれるって話なんです。







