実家の片づけで親に「二度とうちの物に触らないで!」と言われてしまう人の共通点「実家の片づけは早めに手をつけるべきだ」は今や常識。ただし、それと同じくらい、「実家の片づけは難しい」「親ともめた」という経験談も世の中にあふれている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

親子でもめた「実家の片づけ」は
必ずリバウンドする

 この夏、帰省して「実家のモノの多さ」をあらためて実感する人も多いでしょう。「床にモノが置かれて足がとられそう、危ない!」と感じたり、「○○さんちは片づけを業者に頼んだら、料金が想像の何倍もかかったらしいよ…」といったご近所さんの話を聞いて恐々としたり…。今まで目を背けてきた「実家の片づけ問題」が、具体的な不安として、のしかかるかもしれません。

「実家の片づけは早めに手をつけるべきだ」は今や常識。ただし、それと同じくらい、「実家の片づけは難しい」「親ともめた」という経験談も世の中にあふれています。

 私は、これまで整理収納サポートで関わった家庭で「家族が片づけでもめる場面」を多く見てきたので分かります。同居か別居か、夫婦か親子かにかかわらず、家族が片づけでもめる原因はたった一つ。「片づけの主役は誰か」の認識がずれているからです。

「親の住まいは親が主役」が実家の片づけの大原則。親ともめる人は、その大原則を忘れています。だから、片づいて部屋がスッキリしたのに、親から「勝手にいろいろ動かされてしまった」と不満を言われたり、「あれはどこにしまったの…?」とあちこち引っかき回されたり、集めたゴミ袋を開けられたりと猛烈な反発に遭います。親がどんなに頼りなく思えても、本人を置いてきぼりにして強引に片づけを進めてはダメなのです。

「もう二度とうちのモノに触らないで!」などと言われず、気持ちよく実家の片づけを進めるにはどうしたらいいのでしょう? よくある失敗例からそのコツを解説していきます。