サントリーHD前会長の新浪剛史や
経営コンサルタントの大前研一も

 知名度が高い企業経営者がいる。サントリーホールディングス前会長で、前経済同友会代表幹事の新浪剛史だ。

 サントリーは1899年の創業以来、4代目社長の佐治信忠(兵庫県・私立甲陽学院高校卒)まで同族経営を続けてきた。しかし佐治は2014年に非同族の新浪を社長に迎え入れ、自らは会長職に専念することにした。

 新浪と佐治は共に慶応大経済学部卒で、佐治が13年先輩だ。同窓のよしみで以前から親交があった。サントリーの社風は「やってみなはれ」だ。新浪はその社風にぴったりの人物だ、と佐治が見込んだのだった。

 新浪は三菱商事に入社し、2002年に43歳の若さで大手コンビニチェーンのローソン社長に就いた。12年後にはサントリーに移り、社長になった。これをステップに新浪は、プロ経営者の道を歩むことになった。23年4月には財界3団体の一つである経済同友会代表幹事に就き、25年春にはサントリーホールディングス会長に就任した。

 だが、ハプニングが起きた。違法薬物疑惑が表面化し、新浪は25年9月1日にサントリーホールディングス会長を辞任した。また9月30日には、経済同友会代表幹事のポストを辞任した。

 大企業のトップを経験した卒業生は、旧制中1期卒で日立製作所の第3代社長をした駒井健一郎、創業家以外で初めてブリヂストンタイヤ社長をした柴本重理、JXホールディングス初代社長を務めた高萩光紀、NTT東日本社長をした江部努、エスエス製薬社長を務めた鳥居正男らだ。

 さらに住友不動産販売の元社長・田中俊和、田中と横浜翠嵐高校1979年卒の同期でインテル日本法人社長などを歴任した鈴木国正がいる。

 経営コンサルタント、起業家の大前研一は、株式会社運営による経営学の大学院を開設した。オンラインを駆使したビジネス・ブレークスルー大学の学長でもある。

 秋元征紘はナイキジャパンなど数社の外資系企業のトップを務めた。山本礼二郎は投資家で、インテグラルの創業者だ。多くの企業の社外取締役を務めている。一橋大卒だ。

 西尾昭彦は2019年から、世界銀行の開発金融担当副総裁を務めている。

 江成正彦はスポーツ用天然芝の品質と管理技術の向上を支援するeTURF(横浜市港北区)の代表だ。上智大理工学部卒で、キヤノン、ソニーで技術者として活躍してきた。同窓会・翠嵐会の会長を務めている。

 犬飼邦夫はパソコン・通信端末のエルテックスの創業者で、元会長だ。

 横浜中華街で広東料理店などを経営する曽徳深は中華街のまとめ役で、業務用ウーロン茶を初めて日本に輸入した。