サントリーは「山崎の水」というボトルも販売しています。京都郊外、天王山の麓の山崎は、昔から名水の里として知られています、と説明にあります。

 山崎の水は硬度約90。味わいは柔らかく、ほんのり甘い、きめ細かい泡感が、食事の味と香りを引き立てます。山崎は、万葉の歌にも詠まれた「水生野」と言われる名水の里です。茶人の千利休もこの地の水を愛し、秀吉のために茶室「待庵」を構えたほど。そして、サントリーの創業者である鳥井信治郎もこの地の名水に取り憑かれた1人でした。「ウイスキーづくりには良い原酒が必要だ。そして良い原酒には良い水がなくてはいけない」と全国を探し回り、最適の地として山崎に日本初のモルトウイスキーの蒸溜所「山崎蒸溜所」を建てました。先人達が求めた名水。それが山崎の水なのです。

 という説明で「山崎の水」が販売されています。

 図4-4は、国税局の酒蔵マップなどを参考にして作成した、銘酒の多い新潟県から長野県、北関東の蔵元の位置と、産総研のシームレス地質図の活断層とを重ねた図です。

図表:新潟、長野、北関東の蔵元と活断層同書より転載
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 どの地域でも、活断層に沿って蔵元が多いということがわかります。酒ごとにどの活断層の水なのかを味わいながら楽しんでみてください。それぞれの活断層に、それぞれの水の味があるかもしれません。