なぜ「自分軸」で生きられないのか?

私が以前からお話ししている「自分軸」で生きるためにも、この自己愛は非常に重要です。

私が考える「自分軸」の定義は、「自分が納得した選択をして生きること」です。自分が納得して選んだ道であれば、たとえ結果がうまくいかなくても後悔はしません。

しかし、自己愛不全の状態にあると、自分の「ありのままの気持ち」がわかりません。自分の本当の気持ちがわからなければ、自分が何に納得しているのかもわからず、自分軸で選ぶこと自体ができなくなってしまいます。

その結果、何をしても心が空虚に感じたり、他人に影響されやすくなったり、何かに依存してしまったりと、人生の土台がつまずいてしまうのです。

まず始めるべき
「自分の気持ちを知る」レッスン

もし、あなたの人生がうまくいかない理由がこの「自己愛不全」にあるとしたら、まずやるべきことは一つです。

「自分の本当の気持ちを知る練習」から始めてみてください。いきなり大きな決断をする必要はありません。些細な日常の中から、自分の心に問いかけてみましょう。

やり方

ノートやメモに、自分の気持ちを書き出してみます。誰に見せるわけでも、誰に評価されるわけでもありません。

問いかけの例

「今週末、本当はどこに行きたい?」
「今、本当は何が食べたい?」
ニュースを見たとき、「私はこれについてどう思った?」

ここで重要なのは、「どっちでもいい」「なんでもいい」で済ませないこと。そして、出てきた感情が良いか悪いかをジャッジせず、「そうか、私は今こう思っているんだな」とそのまま受け止めてあげることです。

「自分軸」で生きるための第一歩

完全で完璧な自己愛を手に入れるのは、とても難しい道のりかもしれません。しかし、まずは「今の自分のありのままの気持ちを、自分自身がわかっているか?」と問いかけてみてください。

その気持ちを無視せず、一つひとつ拾い上げていくこと。それが自己愛不全を解消し、自分が納得できる人生、すなわち「自分軸」で生きるための第一歩になります。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。