2022年にChatGPTが全世界に公開されて以降、「どんな仕事がAIに奪われるのか」といった議論が至るところでされてきた。「AI時代になくなる職業」のような記事を一度は目にしたことのある人も多いだろう。でも本当に「AI時代になくなる仕事」で取り上げられた仕事はなくなるのだろうか?「脳汁でた!」と話題沸騰中の本『たった1日で誰でも開成・灘中の算数入試問題が解けちゃう本』は「AIにできないこと」をテーマにし、「友だちの作り方」「頭を良くする方法」にまで踏み込んだ算数エンターテインメントだ。本書のイラスト、マンガ、装丁画を担当した人気イラストレーターのうのきさんに、AIと仕事について話を伺った。うのきさん、ぶっちゃけイラストってAIでよくないですかっ!?(インタビュー・構成/ダイヤモンド社淡路)

たった1日で誰でも開成・灘中の算数入試問題が解けちゃう本イラスト:うのき

「ガタガタの線がいいんですよ」と言われた話

――AIで、イラストが一瞬で描けちゃうじゃないですか。結構大変な時代じゃないですか?

うのき:そうですね……AIがわっと出てきて、僕はあることをやめたんですよ。

――何をやめたんですか?

うのき:まっすぐ線を引くのをやめたんです。

――え、どういうことですか?

うのき:この前、日産のウェブCMの仕事をしたんです。その時に、車の絵をすごくきれいに描いたんです。CMだし!と思って、丁寧に。笑

――大手企業のCMですもんね、気合い入りますもんね。笑

うのき:そしたら、日産の人にも、代理店の人にも、「うのきさんの絵はそんなんじゃない」と言われまして。

――丁寧に書いたのに。笑

うのき:そしてこう言われたんです。「うのきさんの絵は、Xで出しているような、ガタガタの線がいいんですよ!」って。

――ガタガタがいいってすごいですね。笑

うのき:ね、でもその時、やっぱそうだよな!と思ったんです。

【AIに淘汰? なめんなよ!】人気イラストレーターがAIに勝つために「あること」をやめた。それは一体なに?うのきさんのX(@UNOKINOKI)より