「答えがわかったときの爽快感がハンパない!」
と話題になっているのが、書籍『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』(野村裕之著、ダイヤモンド社刊)だ。この本は、Google、Apple、Microsoftといった超一流企業の採用試験でも出題され、“考える力”を鍛えるトレーニングとしても注目される「論理的思考問題」の傑作を紹介したビジネス書。2024年の年間ベストセラー4位(ビジネス書単行本/トーハン調べ)になり、シリーズ最新作『もっと!!頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』も登場するなど話題になっている。
なにより異例なのが、ビジネス書であるにもかかわらず全世代にウケていることだ。「家に置いていたら子供が先に読んでいた」「就活の試験でも役立った」「脳トレとして読んでいる」といった声が殺到。この記事では、同書から1問を選んでAIに出題してみた。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』より
AIは「論理的思考問題」を解けるのか?
論理的思考問題は、世界中で創作され、何百年にもわたって楽しまれてきました。
では、人間より賢いと言われる「AI」は解くことができるのでしょうか?
そこで、「論理的思考問題」の定義をしたうえで、書籍『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から1問を抜粋して、AIに下記のように聞いてみました。
・知識や難しい計算は不要で、問題文を読んで論理的に考えれば答えが出せる
・必要な情報は、問題文に書かれていることのみ
上記の定義を踏まえて、下記の「論理的思考問題」を解いてください。
「シュレディンガーの猫」
1~5の番号が書かれた5つの箱がある。
箱は1,2,3,4,5の順で一列に並んでいる。
この箱のどれか1つに猫が隠れており、夜になるとかならず、1つ隣の箱に移動する。
朝になったとき、あなたは1つだけ箱を調べて、そこに猫がいるかどうか確認できる。
どうすればあなたは、猫を確実に見つけられるだろうか?
――『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』(63ページ)より
さて、回答はいかに?
ここから先に、AIによる解説と回答を掲載しています。
進む前に、一度ご自身でも考えてみてください。
…よろしいでしょうか。
では、回答を見てみましょう。
なおAIによる回答は実際の出力から内容を変えずに、文字のサイズ、色、太さのみ編集しています。
AIの回答
確実に見つける方法は、調べる箱の順番を固定してこうします。
2 → 3 → 4 → 2 → 3 → 4
(朝ごとに、その番号の箱を開ける。見つかったら終了。見つからなければ、猫はその夜に必ず隣へ移動する。)
どうしてこれで「必ず」見つかるのか(考え方)
コツは、毎回「猫がいそうな場所の候補」をメモして更新することです。
最初(1日目の朝)は猫が1~5のどこでもあり得るので候補は{1,2,3,4,5}
1日目:箱2を調べる
もし空なら、朝の時点で2にはいない。夜に隣へ動くので、次の朝にあり得る場所は{2,3,4,5}
2日目:箱3を調べる
空なら、朝の時点で3にはいない。夜に動くので次の朝は{1,3,4,5}
3日目:箱4を調べる
空なら、次の朝は候補が一気にしぼれて{2,4}になる
(4が空だった以上、3日目の朝に猫は1か5にいたことになり、そこから夜に動くと2か4にしか来られないため。)
4日目:箱2を調べる
空なら次の朝は{3,5}
5日目:箱3を調べる
空なら次の朝は{4}(1か所に確定)
だから、6日目に箱4を調べれば確実にいる、というわけです。
結論として、「2→3→4→2→3→4」の順で調べれば、猫は必ず見つかります。
ふむふむ、なるほど…。
この回答、はたして正解なのでしょうか?
次ページで、書籍で紹介している回答を確認してみましょう。



