数々の企業を再建してきたデヴィッド・ノヴァクは、世界の成功者100人から仕事も人生もうまくいくための知見を集め、『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、特に「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
Photo: Adobe Stock
私たちが気になっていること
私は、自分がリーダーとして大切にする行動の1つに「認めること」を据えようと心に決めた。
このテーマで『O Great One!』という本も書いた。
上手な実践法を説いたオンライン講座も考案した。
認められたいというニーズは非常に重要で、どんな人にも共通する。
これまで聞き手として3万5000回を超えるインタビューを経験してきたオプラ・ウィンフリーは、ハーバード大学の卒業式で行ったスピーチの中でこんな話をしている。
カメラが止まるとすぐ、みなさん必ず私の方を見て「これでよかったですか?」と聞きます。
ブッシュ大統領にも聞かれました。
オバマ大統領にも。
みんなが憧れるヒーローからも、家庭の主婦からも聞かれました。
被害者からも、罪を犯した人からも。
あのビヨンセさえ尋ねてきました。
私たちはみんな知りたいんです。
これでよかったのか。
私の声は聞いてもらえたのか。
わかってもらえたのか。
私の言葉は相手の心に届いたのか。
単純な事実として、どんな人でもみんな、認められることは大切なのだ。
みんな「認められたい」のだ
2016年に私の会社が委託した調査によれば、回答した人の82%が上司から充分に認めてもらっていないと感じている。
同僚にもっと認められたいと答えた人は43%、生活に充分な賃金が確保されている前提で、お金よりも認められる方が意欲が上がると答えた人は60%に上った。
相手が重役クラスでも、レストランの皿洗い担当でも変わらない。
正しいことをきちんとやっているねと相手に伝えることの力を軽くみてはいけない。
何らかの行動を人から引き出したい、その中で進化してほしい、成長してほしいと考えるリーダーとして、意図して相手を認め称えるのは「やるといいこと」などではない。不可欠だ。
意図的に、目的をもって相手を認めることが、学ぶ環境をつくり出す言動を後押しすると私は早いうちに学んだのだった。
(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集して作成しました。)



