「教える人」ではなく「整理する人」になる

大切な人が悩んでいるとき、何をすればいいのか。
本書はこう言っている。

「コンサルティング会社に就職して、数年経った私は、“コンサルタントはアドバイスする職業ではなく、交通整理する職業だ”と認識するようになりました。(中略)『相手の話を整理する』とは、相手の話から余分な情報を捨てて、判断に必要な情報だけを残してあげる行為、と言い換えられるでしょう」(p.239-240)

アドバイスではなく、整理。
答えを与えるのではなく、相手が自分で答えにたどり着けるように手伝う。

「だれかに相談して、相談してよかった、また話したいと思うのは、正しい答えを教えてくれたときではなく、一緒に考えてくれて、一緒に答えにたどり着いた瞬間です」(p.253)

「アドバイスしない」という親切

大切な相手ほど、結論を急いで助言を差し出すより、話を整理する役に回る。
相手が自分で答えにたどり着けるように交通整理できたとき、関係はこじれにくくなる、と本書は教えてくれる。

(本稿は『頭のいい人が話す前に考えていること』に関する書き下ろし記事です)

山守麻衣(やまもり まい)
実績200冊超の書籍ライター。早稲田大学第一文学部卒業後、50代からのライフスタイル月刊誌『いきいき』(現ハルメク)の編集者として5年勤務。その後、独立。健康書、ビジネス書を中心に医師、教授、経営者、著名人の構成多数。自身と娘2人の中学受験を経験。自著に『ワーママ時間3倍術』。