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2025年の新語・流行語大賞に「二季」がノミネートされた。日本の魅力である四季が、春や秋が短くなる二季に変わりつつあることを、多くの人が不安に感じているだろう。客観的にデータを見返すと、今夏の猛暑の異常さや、日本の季節が「極端化」している現実が見えてきた。(ウェザーマップ気象キャスター 佐藤圭一)
四季→二季はなぜ?
夏の猛暑から振り返ると…
2025年の夏が長かったのは、終わりが遅いだけでなく始まりが異常に早かったからだ。例年、梅雨明けの時期となる6月~7月に「気象庁は○○地方で梅雨明けしたとみられると発表しました」というニュースが出る。「みられる」と伝えるのは、仮の情報であり確定は数カ月先となるからだ。
その確定情報として、今年は関東甲信や北陸の梅雨明けが速報値より3週間も前倒しとなり、統計史上初めて「6月の梅雨明け」となった。
そして、今年の夏は日本がこれまで経験したことのない異常な猛暑に見舞われた。その平均気温は「平年+2.36℃」。3年連続で「過去最も暑い夏」を更新したが、24年、23年の記録がかすむほどの異常な値だ。
25年の猛暑記録を挙げればキリがないが、目立ったのは40℃以上の観測の多さだ。以前は40℃などめったに出なかったが、20年以降その頻度が徐々に増え、ついに今年は日本で30回も40℃以上が観測された。
群馬の伊勢崎では41.8℃と、日本の歴代最高気温を更新した。40℃が珍しくなくなりつつある事態に、気象庁は「40℃以上の日の名前」を検討し始めている。夏日(25℃以上)、真夏日(30℃以上)、猛暑日(35℃以上)に加え、40℃以上の有力候補は「酷暑日」とのことだ。







