ところで、夕方になると、なんとなく背中や腰に痛みを感じる人も多いと思います。これは、昼間は立位や坐位をとることが多いために体重が椎間板にかかり、椎間板が少し圧迫された結果、その間を通る神経も圧迫されるからです。このような、夕方になってなんとなく感じる背中の痛みは、朝起きるとなくなります。

 一方で、変形性関節症(脊柱や関節にある軟骨がすり減るために、痛みが生じる)の患者さんでは、夕方に背部痛が増悪し、鎮痛薬を飲む必要が出てきます。

 ただし、背部痛が夜間から朝方にかけて増悪し、運動すると軽減するケースでは、強直性脊椎炎の可能性があります。変形性関節症と異なり、強直性脊椎炎は免疫異常によるものです。

 このように、同じ背部痛でも異なる疾患のことがあり、安易な自己診断は危険です。背部痛が夕方に増悪する場合は整形外科、夜間から朝方に増悪するならアレルギー・リウマチ科を受診することをすすめます。