このような、痛みに日内リズムを認める疾患に対して、麻酔薬を用いた時間治療が有効であると考えられます。しかし、以下に述べるように、麻酔薬の効果持続時間は投与タイミングによって異なることがあります。
健常成人を対象に、麻酔薬である「リドカイン」の効果持続時間を検討した研究では、リドカインを皮下あるいは歯根部に投与したときの麻酔効果は、午前8時投与時が最も短く、午後4時投与時が最も長いことが明らかになりました。
抜歯を予定している患者さんが、抜歯後の痛みが出るのを少しでも先に延ばしたいときは、午後に歯科を受診することをすすめます。
また、歯痛は早朝に起きやすいため、アスピリンなどの鎮痛薬を朝飲むことも多いと思います。しかし、これらの鎮痛薬を朝飲むと胃粘膜を荒らしやすいことが知られており、朝食を摂った後で飲むことが推奨されます。
歯痛があればものを嚙むのも大変でしょうが、なにか少し胃の中に入れてから服薬しましょう。
五十肩には
メラトニンが関係している
ある日突然、なんの誘因もなく肩関節の痛みが現れ、日常生活や仕事に支障を来した経験を持つ人も多いでしょう。これが五十肩(肩関節周囲炎)で、50代を中心に、40~60代に多く見られます。
五十肩の原因はよくわかっていませんが、夜間の痛みにはメラトニンが関与しているようです。
メラトニンは松果体から夜間に分泌され、生体機能の日内リズムに関わっているほか、炎症を誘発する物質の産生も高めます。五十肩の患者さんでは、夜間に分泌されたメラトニンが炎症誘発物質インターロイキン-1βの産生を亢進させ、これが夜間の痛みとなって現れているものと考えられます。
メラトニンは睡眠を誘発する物質ですが、五十肩の患者さんでは逆に痛みによって睡眠が阻害されてしまうわけです。
時間で異なる
背部痛の原因
脳からの神経が通る脊柱は、25個の椎骨からなっています。それぞれの椎骨の間にはクッション(椎間板)があり、椎骨の中を通っている脊髄神経から椎間板の間を通って末梢神経が枝分かれし、全身に延びています。







