闇雲に練習しても意味がない!?プロカードゲーマーに学ぶ【勝つための思考回路】写真はイメージです Photo:PIXTA

「ミスをしてしまうのは練習が足りないからだ」そんなふうに自分を責めた経験はないだろうか。プロカードゲーマーの茂里憲之氏は、練習量を増やしても完全にミスを無くすことはできないと語る。無数の選択肢が存在するカードゲームで培われた勝つための思考法は、実はビジネスの現場にも通じるものがある。※本稿は、プロカードゲーマーの茂里憲之『カードゲームで本当に強くなる考え方』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。

「もっと練習しておけば…」
本当に練習量でミスは防げるのか?

 ミスをして負けたとき、「もっと練習しておけば」と後悔したことがきっと誰しもあるでしょう。しかし、あとどれだけ、どのような練習をしておけば良かったのでしょうか?

「ミスをしない」という観点でゲームを考えるのであれば、それはミスを潰しきれなかった敗者によってゲームが決まる「敗者のゲーム」としての側面を見ていると言えます。

 さて、ここで問題です。あなたは練習をはじめる前、プレイの選択において40%の割合でミスをしていたとします。それを10時間練習することでミスを20%まで減らすことができました。では、ミス率を1%にするにはあと何時間必要でしょうか?

 直感的には、「10時間練習してミスが20%減ったんだから、さらに20%減らすにはもう10時間あれば十分だろう」と思えるかもしれません。しかし、この計算がおかしいことは少し考えればわかります。なぜなら、一切ミスをしない人なんかいないからです。練習を重ねればミスは0%に近づくかもしれませんが、0%になることは永遠にありません。

 では10時間の練習でミス率が40%から20%に減ったとして、もう10時間練習したらどこまで減らせるでしょうか?楽観的に見積もるならば10%です。