「愛情に飢えている人」が不幸になるために努力してしまうワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

人前で無理をして明るく演じている人はいないだろうか。自分を曲げてまで人に好かれようとする人は、周りにどんどんおかしな人が集まってしまう。特に、これまでの人生で人間関係を自分から切った経験がない人は要注意だ。「100年経てばみんな死んでいる」、そんな気持ちで執着を断ち切る大切さを、作家・加藤諦三氏が説く。※本稿は、加藤諦三『人生の勝者は捨てている』(幻冬舎新書)の一部を抜粋・編集したものです。

何を捨てるべきか
幸せな人は知っている

 人間関係の整理学とか心の整理学とは、しようとしていることに優先順位をつけることである。

 心の整理とは、ある意味で自分のすることの優先順位をつけることである。

 優先順位をつけるためには何かを「捨てる」ということが必要である。

 心をスッキリ整えるとは、優先順位をつけることである。

 心をスッキリ整えるとは、ある意味で自分のすることの優先順位をつけることである。

 生きることが辛い人は、物事の優先順位がわかっていない。例えば誰にも嫌われたくない。対象無差別に好かれたい。皆に好かれたい。

 しかし対象無差別とは優先順位がないということである。

 幸せな人は今何を捨てなければならないかということを知っている。

 今を楽しめない人は、自分が本当に好きなことがわかっていない。今を楽しめる人は、自分が本当に好きなことを優先する。

 気持ちを落ち着けるためには、「これを最初にしよう」と思えばいい。そう思ったら後は「捨てる」。

 捨てたことで信用を失うのは当たり前であるから、それは仕方ない。

 例えばある人の依頼を断る。その人からよく思われなくてもしょうがない。

 あの人から悪口を言われてもしょうがない、それが「捨てる」ということである。

 このような前向きの計画に沿ってやっていることが、最後まで充実して生きることを可能にする。