練習と情報共有はいずれも異なる視点が重要になります。自分でも時間をかければ確かめられることだけを効率的に解き明かすよりも、1人では気付けないことに気付かせてくれてこそチームというものです。

 チェックを何度もかけても、チーズの穴のような抜け目が同じところにあれば、すり抜けたミスは気づかれないままになります。1人でチーズを用意するよりも仲間同士で持ち合ったほうが穴の場所が違っている可能性が高くなります。

 情報共有においても、1人でアイデアを出して仮説を立てるよりも、複数人で立てるほうが新規性は生まれやすいものです。だからこそ、チームには視点の違いや意見の多様性があったほうがいいでしょう。

反対意見を伝えるなら
根拠と代替案も伝えよう

 ただし、「意見の違い」と言っても、結論に至るまでの方法や着地の仕方には共有されているべきマスタールールがあります。

 人の意見をむやみに否定することは日常的には避けるべきことですが、カードゲームが大小の選択を常に重ねていくゲームである以上、カードゲームで何かを主張するということは、それ以外を否定することが含意されます。

 改善したり、新たな視点を取り入れるためには反対意見も重要です。忖度なく、かつ心理的安全性のある、楽しく充実した練習環境を作るにはどうしたらいいでしょうか。

 仲間は「Aが強い」という。しかしあなたはAがどうしてもいいと思えず、「Bが強い」と思っている。そんなとき、何を目標に議論をするべきでしょうか。

 私が意識しているのは、反対意見は客観的な根拠を持って、代替案とともに出すことです。ただ否定するだけでは生産性がありませんし、言われた方も気分が良くないでしょう。何をどうしたくて反対意見を出しているかはっきりするべきです。

 また、そのつもりがなかったとしても、人格まで否定しているようにとられがちでもあります。だからこそ、反論は相手への敬意を示しながら、可能な限り客観的であることに努めましょう。