ウクライナでも台湾でもトランプ大統領が中国・ロシアと決定的な対立をしていないことからもわかるように、今のアメリカは「西半球重視」という政策で、南北アメリカ大陸以外のことは口を挟まず「傍観者」となっている。

 台湾海域で中国軍と一戦を交える軍事力があるのなら、グリーンランドの確保とパナマ運河の制圧に乗り出したいというのが本音だろう。「令和の白鳥敏夫」たちがいくら「いざとなったら米軍と一緒に中国に対抗するのだ!」と勇ましく叫んだところで、アメリカの利益にならない場合はわざわざ「東半球」まで出張ってこないのだ。

 つまり、「親独反米」を叫んでも結局、孤立無縁で戦わねばいけなくなったように、「親米反中」を叫んだところで簡単にハシゴを外されてしまうのが、今の国際情勢なのだ。

 そうやってアメリカ様から見放されたとき、今の日本を守ることができるのは「法の支配」と「集団安全保障」しかない。核武装というハードルの高い議論の前に、まずはその「現実」を直視すべきではないか。