「今日も仕事が、終わらなかった…!!」
毎日「また終わらなかった…」を繰り返して、うんざりしたり、落ち込んだりしていないだろうか。「量が多すぎて残業ばかり」「要領が悪い」「やりたいことができない」など、根深い悩みがある人も多いだろう。
「原因は単に3つの“隠れたムダ”に気づいていないだけ」こう語るのは、タスク管理オタクで、ダンドリ磨いて30年超のエキスパート・萩原雅裕さん。今回は書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』の中から、今回は「仕事が終わらない元凶」を紹介する。

カレンダーに「終日作業」と書いても無意味…時間を確保しても仕事が終わらないワケPhoto: Adobe Stock

「明日中」と答えるリスク

「この作業、いつまでに終わる?」
→「明日には提出します!」

こう答えるとき、あなたの頭の中はどうなっているでしょうか?

報告書をまとめる、企画書を作る、予算の数字をまとめる……なんとなく「一日あれば、きっと終わるだろう」と思ってしまってはいないでしょうか。

もしそう考えているとしたら、それが大きな落とし穴です。今日は「計画・実行・中断」の3つの技術のうち、「計画の技術」について話していきましょう。

「終日作業」と書いても無意味なワケ

例えばもし、あなたが「フルマラソンを1時間以内に完走する!」という目標を設定したとします。この目標は達成できるでしょうか?
当然、無理ですよね。人間の限界を超えていますから。

しかし仕事では、意図しないうちに、ついこういったことをやってしまっています。

多くの人がよくやっているのが、予定表に「終日作業」と書いておくパターンです。
みなさんも「よし、今日は集中するぞ!」と思い立って、一日予定を確保して、作業に集中しようとしたことがあるでしょう。「しっかり時間を確保したのだから、当然仕事が終わるはずだ」と希望を抱いて……。しかし、終業時間ごろになって気づくのです。「あれ、全然終わってない……」と。
あなたも一度はこのような絶望を味わったことがあるはずです。「こんなに時間を確保したのに、なぜ?」と思いますよね。もちろん私にもそういう経験があります。

「時間を確保する」ときに考えていること

ではその謎を解くために、ここで考えてみましょう。
質問です。あなたがカレンダーに「終日作業」と入れたときのことを思い出しながら答えてください。

その仕事は「そもそも、何時間かかる仕事だったのでしょうか?」

言い換えてみます。その仕事は、確保した時間で終わる内容だったのでしょうか? カレンダーに書いた「終日作業」は、事前にきちんと「1日(正確には7時間か8時間)で終わる」と見込んだうえで、立てた予定だったのでしょうか?
おそらく違いますよね。厳しい言い方になりますが、きっと「とりあえず1日確保しておけば終わるだろう」という、あまり根拠のない見込みだったんだと思います。

「どれくらいかかるのか?」を知らないと無意味

時間をたくさん確保したからといって、その仕事が時間内に終わるとは限りません。
事前に「どんな作業があって、それぞれにどれくらい時間がかかるのか」を具体的に考えておかないと、仕事が終わるかどうかはわかりません。
「どんな作業があるのか」がわかっていないということは、マラソンのコースを把握していないようなものです。それでは走り出したところで、途中で「道が違った」と気づき、走り直すことになります。仕事で言えば「作業をしてみたけどやり方が違った」「ゴールが違った」などに気づき、作業をやり直すことにあたります。このように、計画が不十分だと手戻りが発生しやすいのです。

(本記事は『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』の一部を編集・調整・加筆した原稿です)