説明が上手にできておらず、何をしているかは伝わっていても、事業によって生まれる「大きな価値」まではまったく伝わっていないことも多いのです。説明の問題なのか、アイデア自体の問題なのかを混同しないようにしましょう。

 また、説明を聞く相手によっては、そのジャンル自体に関心がないことも当然あります。必ず複数の人に説明を聞いてもらった上で、総合的に評価します。

 必ずしも、相手から「いいアイデアだね」と同意を得る必要はありませんし、同意を得られなかったからといって傷つく必要もありません。常に「なるほど、そんな意見もあるんだ」と1つの視点として受け取ればいいのです。

 それより、忌憚なく、厳しい指摘も含めてどんどんフィードバックをもらい、自分の気づきを増やすことを目指します。

 その結果、ある程度説明の方法を改善すれば、本当に投資家やお客様の関心を引けるようになるかもしれませんし、残念ながら、そもそもアイデア自体に問題があり、再検討が必要になるということもあるでしょう。

 大切に考えてきたアイデアを多くの人に話していくのは勇気がいることですよね。

 でも、話をしていくことがアイデアのブラッシュアップにもなったり、自分の起業家としてのマインドセットの強化にもなります。

 また、多くの人に話をする目的は、事業のアイデアに同意してもらうことではありません。話をすることで応援してもらったり協力してもらうための「準備運動期間」だと思ってください。

 すべてをもう決めた形で話してしまうと、聞く人は「そうですね」と同意するだけになってしまいます。協力者をより増やすためにも、アイデアはまだ完成前のものとして話し、オープンに一緒に考えてもらえる会話になるようにしましょう。

相手の本音を引き出す
「3つの質問タイプ」

 では、より深く意見を引き出していく話を次にしていきましょう。

 他人にアイデアをぶつけてみると、さまざまな反応が返ってきます。「面白いですね」「がんばって」といった表面的な反応もあれば、具体的で建設的な意見をもらえることもあるでしょう。しかし、相手の本当の考えや感情を知るためには、戦略的な質問技術が必要です。

 ただ話を聞いてもらうだけでは、相手の反応は社交辞令で終わってしまいがちです。実りある意見交換の場をつくり、本音を聞き出すことで、あなたのアイデアは確実に改善されていきます。