
街にはトキとヘブングッズが絶賛販売中
「私は校長というものにあまり興味がありません。今まで通り友人としてリテラリーアシスタントとして執筆のお手伝いができれば、それで十分なので」
錦織はヘブンにそう語る。
「ありがとう。たのもしい。But、錦織さん校長する 楽しみあります。錦織さん校長、ヘブン安心 中学校ずっとずっといたい、思います」と勧めながら、「もちろんあなた、生きるの道。あなた選ぶ。でも友達変わらない」とあくまで錦織の気持ちを大事にするヘブンに、錦織はうれしい表情をする。
ヘブンはトキ(高石あかり、「高」の表記は、正確には「はしごだか」)にも、あなたの言葉、あなたの考えで、と言うし、錦織にも彼の気持ちを尊重する理想的な人物だ。
そして、吉沢亮は、ヘブンの言葉にいつも心からうれしそうな顔をする。吉沢の表情によって、錦織は、お金や権威に興味がなく、心から尊敬するヘブンを助けることに意義を見出していると感じる。
真摯に学んだ人ほど、謙虚であり、学問が自分個人のためではなく、これからの役に立つものであることを知っている。だから錦織はヘブンの仕事を手伝うことを選びたいと考えたのだろう。
もともとは貧しい家に生まれ、そこからの脱却のために学びはじめたわけだが、学べば学ぶほど学問の尊さに気づいたに違いない。錦織の存在はとても美しい。それは外観のことではなく(外観も美しいが)魂が美しいのだ。
ここにもうひとり、教育を目指している者がいる。サワ(円井わん)である。サワの場合は、教師になることでお金を稼ぎたいと思っている。貧しい生活から脱却するにはそれしかないのだ。
サワが出店の並ぶにぎやかな通りを歩いていると、「え」とびっくり。通りにはヘブングッズがいっぱい。似顔絵の描かれたうちわやヘブンの愛用のブードゥー人形のパチモンとか。トキがしじみを買うのはうちだと自慢している商人たちもいる。
そこにフミ(池脇千鶴)が来て、サワに声をかける。平安時代の壺装束のような市女笠と虫の垂れ衣で顔を隠しているが、余計に目立つ。案の定気づかれ、「おトキにたまには会いに来てあげて」と言ってそそくさと去っていった。







