グラフからは、トレンドとして24年前より手取り年収が大きく減っていることがわかる。02年から12年までは、社会保険料アップ、増税など手取りを減らす制度改正が続いた。
それ以降は、大きな改正もなく「横ばい」の状況が続いたが、24年に実施された岸田文雄元首相肝入りの経済対策、「岸田減税」により手取り額は増え、グラフは上に跳ねている。
試算モデルは「扶養家族が3人いる会社員」なので、一人4万円、本人を含め4人分合計16万円の減税(=手取り増)となった。
25年は、24年末に国民民主党の「年収の壁問題」が勃発したことで基礎控除が拡大されたが、そもそも国民民主党が掲げる「年収の壁」は、所得税がかかり始める年収の引き上げのこと。年収200万円を超えるような年収帯にはほぼ影響がなかった。グラフの年収・属性の例では、23年に比べプラス1万円という結果だった。
さて、今年26年はどうなるのか。
12月19日に発表された「令和8年度税制改正大綱」に基づいた試算で、これから始まる国会での審議を待つことになるが、昨年に引き続き、所得税の基礎控除が拡大される模様だ。
「年収の壁拡大」よりも
岸田減税のほうが効果は大きかった!?
国民民主党が掲げる「年収の壁の引き上げ」とは、所得税の課税最低ラインを高くすることである。
24年までは「103万円」だったが、25年に基礎控除と給与所得控除の最低額を拡大し、「160万円」となった。
そして、今年も基礎控除と給与所得控除の拡大があり、所得税がかかり始める年収は「178万円」となる。
多くの人(合計所得金額2350万円、給与収入では2545万円以下)の基礎控除は、昨年の58万円から4万円増え、62万円に拡大。これは「本則」として当面、変更はない。
時限措置、かつ複雑怪奇なのは次の改正点だ。








