“サワショック”は相当なダメージ?濱正悟がトンチンカンな“あいさつ”で感じたこと〈ばけばけ第86回〉

借金返済、司之介は牛乳配達を辞めたい

 主題歌明けは、銭太郎(前原瑞樹)が借金取りに来ている。

 とうとう今日、全額返済されたのだ。

 宍道湖いっぱい分の借金は、返すのに200年かかると言われていたのに、数十年で返せたのだ。

 がっかりしている銭太郎を、西洋料理でもてなす松野家。

 だらくそ、だらくそと言いながら、父・善太郎の位牌(いはい)も傍らにおいて、西洋料理を楽しむ。

「まさか、松野のだらくそに西洋料理を馳走(ちそう)になる日が来るとはのう」と涙ぐむ。

 だが「返したのはほぼヘブンさんだけん」「そげそげ」と松野家はのんきだ。

 トキとフミ(池脇千鶴)は母のおかげ、トキのおかげと、ねぎらいあう。麗しい母娘。

「小学校辞めてからずっと馬車馬のように頑張ってくれたけん」
「母上も家のことやりながら内職でずっと支えてくれちょったがね」

 などと話していて、トキは自分が小学校に行っていたことを思い出す。

「またいつか勉強してみたいな」

 たぶん、これが今後の伏線というか、生活に余裕ができて、ようやく学ぶことを考えるようになったのだろう。

 そう、トキは子どもの頃は勉強が好きだった。

 想像の世界で、サワ(円井わん)が先生でトキが生徒になっている。サワの出した問題をトキが解き、ふたりで大はしゃぎ。

 そんな夢を見ていると、梶谷(岩崎う大)がやってきた。

「今日は何のパーティーですかね」
「見ての通り、借金返済パーティーですけん」
「いや、見てもわかりませんがね、借金返し終えたんですか?」

 相変わらず、噛み合わない会話をしていると、山橋(柄本時生)はメインディッシュができたと呼びに来て、松野家は、席を立って、厨房(ちゅうぼう)に向かう。

 ひとり残った銭太郎はパンがうまいと感動に打ち震えている。梶谷は、トキがヘブンと結婚したら借金を完済できたという話を銭太郎にきいて、さっそく翌朝のネタにした。

 それがよくなかった。

 朝、司之介(岡部たかし)は、借金も返済したことだから、牛乳配達をやめようかと呑気(のんき)にかまえている。

「どっちでもええですよ、私は。ここからはあなたの心の問題ですけん、自分の心に聞いてごしなさい」とフミは寛容だ。

 当時の50歳はだいぶ、高齢だろう。戦国時代は人間50年だったのだから。