「今のままでは演じられない」話題の円井わんが朝ドラの役作りで“しんどくなった”ワケ〈ばけばけ第88回〉

みんながトキを励ましに集まった

 なかに入った途端、ゴミを拾いまくる。猛然とゴミを拾いまくるサワにトキは駆け寄り抱きつく。

 ヘブンには錦織、トキにはサワ。いてくれるだけで心強い存在なのだろう。

 トキとサワは縁側でおしゃべりし笑い転げる。

「笑いたかったら笑えばええ」、勝手に勘違いされてるだけなのだからとサワはトキを励ます。

「そげだよね、堂々しちょればええんだよね」とフミもサワに同意する。

 トキは怪我(けが)がまたうずくフリをしたりして、だいぶメンタルが回復していた。

 そこにまた来客。

 なみ(さとうほなみ)がトキを元気づけに来たのだ。

 こうして3人でそろっていると長屋に戻ったみたいと、懐かしむトキとなみに、サワは自分はまだ長屋にいるのだと反論するも、彼女もまたもう吹っ切れているようだ。

 いったん途切れそうになった3人の縁がまた繋がったのが、幸福の絶頂にいたトキが引きずり降ろされたからというのが皮肉な気もしないではないが、ここはシンプルに、ピンチのときは駆けつける、すてきな友情だと思いたい。

 夕方、ヘブンが帰宅すると、「助けてー」とか「きゃー」とか悲鳴のような声が聞こえ、何事かと庭から縁側のほうに駆け込むと、子どもが走り回っている。久作と新作である。

 サワと白鳥倶楽部の人たちもいる。なみの夫(ヒロウエノ)まで。

「これはパーティーというやつか」
「しかしなぜ」

 錦織が面食らっている。ヘブンに連れられて錦織や庄田(濱正悟)と松江中学の3人組がやって来ていた。みな、にぎやかな様子に驚く。

 庄田が驚いているのは、そこにサワがいたからだ。

 先客たちは「おかえりなさいませ」「へろー」とヘブンに挨拶(あいさつ)する。

 トキのためにみんな集まってくれたのだ。

「素晴らしいの町。素晴らしいの人たち やっぱり好き」と感動するヘブン。「ありがとうございます けん!」と腕を勢いよくあげる。意地悪する人もいるが、トキの味方もたくさんいるのだ。それは良いが、気まずいのは庄田とサワだ。