24年1月から新NISAがスタートして2年半。投資で大儲けしたという人がいる一方で、株はおろか新NISAにも怖くて手が出せない人も多い。
いったいどうすれば、インフレの脅威におびえずに投資で成功できるのか?
いま、『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の続編『THE WEALTH LADDER 富の階段』が『お金の大学』の両学長に絶賛されベストセラーとなっている。
今回は、「読むと人生が変わる」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書!」と絶賛されている新時代の投資の古典『JUST KEEP BUYING』をライターの小川晶子氏に読み解いてもらった。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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どちらの投資戦略を選ぶ?
今、手元に投資資金として1000万円を持っているとする。
これからの10年でできるだけ資金を増やすためには、どちらの戦略を選ぶだろうか?
1 今すぐすべての資金を投資する
2 100万円ずつ10年間かけて投資する
これは「即一括投資」か、「分割投資」かという問題だ。
私は2を選びそうな気がする。
今すぐすべての資金を投資するのはリスクが高いのではないかと思うからだ。あなたはどうだろうか?
「今すぐすべての資金を投資」が正解
この問題は、世界的ベストセラー『JUST KEEP BUYING』の中にある「少しばかりバカげたシミュレーション」をもとにしている。
本書では「100万ドルの資金をこれからの100年でできるだけ増やす」という極端なシミュレーションで、次のうちどちらかを選ばせている。
1 今すぐすべての資金を投資する
2 百数年間、毎年資金の1%を投資する
これならどうだろうか。
著者であるニック・マジューリ氏は、「ほとんどの市場は、ほとんどの期間、上昇している」という事実を強調したうえでこう述べる。
これと同じ理屈は、100年よりはるかに短い期間にも当てはまる。
(――『JUST KEEP BUYING』p.255)
分割投資するよりも、今すぐ全額を投資したほうがいいのである。
「即一括投資」のほうがパフォーマンスが高いという事実
今すぐ全額投資を躊躇するのは、「この先、値下がりするかもしれない」と思うからだ。
なるべく安く買いたいので、良い価格になるのを待ちたくなる。
マジューリ氏もその感覚は正しいと認めている。
ただし、時期を見計らって投資資産を購入するのは非常に難しい。
暴落時に買えればいいが、大規模な暴落は稀にしか起こらない。
しかも、そのようなときは投資意欲が萎えるものだ。
データサイエンティストであるマジューリ氏は、データをもとに「即一括投資のほうが優れている」ことを示している。
たとえば1万2000ドルをS&P500(米国を代表する企業500社にまとめて投資する金融商品)に投資をするとして、初月に全額投資するパターンと毎月1000ドルずつ投資するパターンを比較している。
1997年から2020年にわたってこのパターンを見てみると、概して分割投資のほうが即一括投資よりパフォーマンスが低い。平均で1年あたり4%、下回っているのだ。
株式投資以外にも、さまざまな投資資産における分割投資と即一括投資の比較をした結果、ほとんどの投資資産において、分割投資のパフォーマンスが即一括投資を下回ることがわかっている。
リスクが気になる人の対策
とはいえ、今すぐ全額を投資するのにはリスクもある。
一部を投資し、残りを現金で持っている場合は、リスクにさらされるのは一部で済むのに対し、全額を投資してしまえば全額がリスクにさらされる。
そこで、リスクが気になる人には、安全性を重視した保守的なポートフォリオも提案してくれている。
株と債券を組み合わせるのである。
分割投資よりパフォーマンスで上回り、かつ低リスクにおさえるには「米国株60%/米国債40%の即一括投資」。
これもデータから導き出されている。
実証的証拠に基づき、論旨をわかりやすく展開しているのが本書の魅力だ。投資のタイミングで悩んでいる人におすすめしたい。
(本稿は、『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』に関する書き下ろし特別投稿です)








