あなたのモヤモヤの正体は「他人軸」
では、「自分を肯定しなきゃ」と悩んでしまうそのモヤモヤの正体は何なのでしょうか? それは「自己肯定感」の問題ではなく、実は「他人軸」の問題なのです。
「あの人からどう見られているんだろう」「嫌われたくない」「恥ずかしい思いをしたくない」
このように、他人の目を気にして自分の言動を決めていると、「自分の納得」が置き去りになります。これが「他人軸」で生きている状態です。
自分の納得がないまま行動していると、人生を歩んでいる実感が持てず、常に何かが足りないような感覚に陥ります。このモヤモヤを、多くの人は「自己肯定感が足りないせいだ」と勘違いしているのです。だからこそ、「自己肯定感を高めよう」と頭の中で唱えても、根本的な解決にはなりません。言葉遊びのようになってしまい、現実は何も変わらないからです。
「納得」して選ぶことが解決への鍵
解決策はシンプルです。「自己肯定感」という言葉を捨てて、「自分軸」を取り戻すことに集中しましょう。日常の小さな選択において、「これは私が納得して選んでいるか?」と自分に問いかけてみてください。
例えば、誰かからお願い事をされたとき。「嫌われたくないから」という理由だけで引き受けるのは他人軸です。しかし、「この人のためならやってあげたい」と思えたり、あるいは打算的であっても「今回は引き受けた方が自分にとってメリットがある」と心から思えたりするなら、それは立派な「自分軸」です。
どんな形であれ、自分が「納得」してから行動すること。その積み重ねが、結果として自己肯定感の悩みなど吹き飛ばしてくれます。
海に飛び込める人になろう
昔、ある女優さんと対談した際、彼女がとても本質的なことを言っていました。
「海に行ったとき、海を見て『飛び込むぞ!』と言ってザブンと飛び込める人が、本当に自己肯定感の高い人ですよね」と。
逆に、自己肯定感が高いと勘違いしている人は、海をバックに可愛い自撮りを撮って、「素敵な海に来ています」とSNSにアップすることに一生懸命になってしまいます。
自己肯定感に悩む人が目指すべきは、他人の評価を気にして綺麗な写真を撮ることではなく、周りの目など気にせず、目の前の海を楽しんで飛び込めるようになることです。ですから、自己肯定感を高くしたいなら、自己肯定感という言葉そのものを捨ててしまいましょう。
自分がどうしたいか、自分が納得しているか。それだけを大切にして、あなた自身の人生を歩んでください。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






