写真はイメージです Photo:PIXTA
文章がわかりやすくなるかどうかは、情報をどの順番で並べるかという視点だ。出版社社長として数多くの原稿を見てきた筆者が、わかりやすい文章を作る上で意識していることを教える。※本稿は、ワン・パブリッシング取締役社長の松井謙介『生成AI時代にこそ学びたい 自分で文章を書く技術』(マイナビ出版)の一部を抜粋・編集したものです。
文字を書き始めるのは
情報の整理が終わってから
先日、プロダクトデザインやエディトリアル、さらにはWebデザインも手掛けている大御所デザイナーと、仕事の話をしていました。
彼は、すでに還暦を超えている巨匠デザイナーなのですが、現役バリバリ。ナショナルクライアントの企業ブランドビジュアルや各種広告などに関するデザイン業務を自らも手掛けています。
そんな彼に「デザインの方向性って、どう考えて、どう決めるのですか?」と聞いたのですが、その答えが秀逸でした。
「そんなものは考えたことがない。待つ。降りてくるのを待つだけ」
恐山のイタコと話をしているのかとつい錯覚してしまいましたが、違います。彼は、デザイナーなのです。デザインのスタート時には、「降臨」をただただ待つ時間が必要だというのです。
要は、彼はビジネスパーソンというより、天才肌のアーティストなのでしょう。しかし、文章を書かねばならぬ我々は、そうはいきません。
「よい文章を書くには、キーボードに指を置いて、ひたすらに待ちなさい」
本稿もそう書いて終わりにできれば楽なのですが、それでは原稿料をいただけません。







