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自己流で文章を書いていると、つい「そして」や「ということ」などを多用してしまいがちだ。しかし、そのひと言があるだけで文章は冗長に見え、読みにくさが増してしまう。文章が下手に見えるNGワードの数々を、元新聞記者が教える。※本稿は、真田正明『200字からの伝わる文章料理法―朝日新聞記者のうまい文章術』(さくら舎)の一部を抜粋・編集したものです。
1文に入れてもいいのは
1つのメッセージまで
文を短くすることは、料理でいえば具材のいらない部分を削って、食べやすい大きさに刻むことでしょう。
フレンチの名店「オテル・ドゥ・ミクニ」を長年切り盛りした三國清三シェフが、帝国ホテルで働きはじめたころ任されたのは鍋洗いでした。野菜をむくことすらできません。当時の村上信夫総料理長に認められたくて一生懸命だったといいます。
その村上総料理長も帝国ホテルに入社して3カ月は鍋洗いだったそうです。最初から包丁をふるえるみなさんは幸いというべきですね。
さて具体的に、どうすれば文を短くできるか、考えていきましょう。
まずは1つの文に要素をいくつも詰めこまないことです。1文1メッセージを基本にしましょう。
大阪の環状線の通勤ラッシュは厳しいが、東京の山手線のラッシュはもっとすさまじい。
1つの文に大阪の話と東京の話が並んでいます。
大阪の環状線の通勤ラッシュは厳しい。東京の山手線のラッシュはもっとすさまじい。
これでいいのです。このほうがリズムもよくなります。
主語と述語だけを抜き出し
文が成立するか確認する
この「厳しいが、」の「が」が曲者です。







