ミスターマックスPhoto by Nami Shitamoto

九州発のディスカウントストア、ミスターマックスが首都圏で攻勢をかけようとしている。同社が目指すのは、ショッピングモール形態での出店だ。地代や金利が上昇していく局面で、大きな勝負に出るのはなぜか。首都圏での出店計画を主導するミスターマックス・ホールディングス執行役員の櫛田茂幸氏に聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 下本菜実)

家電からソファまで揃う
2000坪クラスの店を出す

――2025年7月、千葉県佐倉市のイオンタウン内に「MrMax Select ユーカリが丘店」をオープンしました。広さは約800坪とミスターマックスの中では小型で、商品ラインナップは店名の通りに絞り込まれています。

 MrMax Selectの形態では、店の立地に応じて、ニーズのある商品を取りそろえていきます。ユーカリが丘の店舗も、お客さんの反応を見ながら実験を繰り返していて、オープン当初から良い意味で全く違う店になリました。

 当社はもともと家電屋さんから創業したので、家電に強みがあります。ですが、ユーカリが丘の店は実験的に、家電なしでオープンしました。今は台所家電や季節家電などをはじめとした、小型家電を置いています。

 他にも、若い来店客が多いので、食品ではなく化粧品やアパレルを増やすのはどうだろうか、PB(プライベートブランド)商品をもっと増やしたらどうだろうかと、アグレッシブに答えを見つけていこうとしています。

小袋タイプの菓子を壁一面に陳列小袋タイプの菓子を壁一面に陳列。ファミリー層が多いユーカリが丘店ならではの工夫だという Photo by N.S.

――29年2月期までの中期経営計画では、25店舗の新規出店と関東への進出を掲げています。どのように出店していきますか。

 出店形態は大きく四つのタイプに分けられます。一番コンパクトなのが、ユーカリが丘の店舗のような「MrMax Selict」で700坪前後。商品もその土地のニーズや周辺の店舗事情に応じて、絞り込みます。

 次に大きいのが小型ディスカウントストアで700~1200坪くらい、その次が大型ディスカウントストアで1200~2000坪前後です。ディスカウントストアの業態に生鮮食品を加えたスーパーセンターは、1500坪以上を基準としています。

 さらに、これらの4つのタイプに加え、デベロッパーとして運営し、食品スーパーや専門店に出店してもらう、いわゆるショッピングモール形態もあります。ショッピングモール形態には、4つのタイプいずれかのミスターマックスが出店しています。

 他の三つの形態も同時に出店していきますが、最も優先順位が高いのはスーパーセンターです。さらに、すでに湘南藤沢で出しているような、オープン型モールの出店も関東で狙っていきます。

――地代の高騰に加え、金利も上昇している局面です。なぜ、リスクの高いショッピングモール形態なのですか。

 当社は経営理念に「豊かな暮らし」を掲げていて、家電から菓子類まで、さまざまな商品を取りそろえています。

 ちょうど昨年は創業100周年だったのですが、節目で強みを考えたときに、他のディスカウントストアと比べて、特長は家電なのです。大型の家電を置いたり、ソファなどのインテリアを置いたり。さらに、菓子類から洗剤まで何でもそろうという点が喜ばれるとなると、必然的に2000坪クラスの面積のお店がお客さまに支持されるのではないかと考えています。

――首都圏ではどこに出店していきますか。

地代や建築費、金利が上昇していく局面で、ミスターマックスはショッピングモール形態での出店という、大きな勝負に出る。では、具体的にどの地域で出店していくのか。次のページでは、具体的なエリアを明かす。