Photo by Yasuo Katatae
11月上旬、いよいよトライアルホールディングスが開発した新たなコンビニ業態である「トライアルGO」が東京でオープンする。セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンのコンビニ3強は、ローコストオペレーションに裏打ちされた価格競争力を武器とする、新たな競合と戦うことになる。都内の新店舗は、どのような特徴を持っているのか。特集『揺らぐコンビニ3強 トライアルGOの衝撃』#6では、判明した二大“省人化”策を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)
「トライアルGO」都内新店舗の中身とは?
弁当・総菜類は300円台で若年層に強い
福岡県発祥で、ディスカウントストア「スーパーセンタートライアル」などを展開するトライアルホールディングス(HD)。2025年7月に大手総合スーパーの西友を買収するなど、急成長中の小売企業だ。
そのトライアルHDが22年から実験的に出店してきた新たなコンビニ業態「トライアルGO」が、11月上旬にいよいよ東京都内でオープンする。本稿執筆時点で分かっている新店舗は、富士見台駅北店(練馬区)、西荻窪駅北店(杉並区)、中野中央5丁目店(中野区)の3店だ。いずれも同一商圏内にセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの店舗があり、熾烈な顧客の奪い合いが繰り広げられることは間違いなさそうだ(『ファミマ・セブン・ローソン・まいばすに激震、コンビニ「トライアルGO」都内初出店地が判明!九州発ディスカウントストアの雄トライアルHDが関東進出』参照)。
トライアルGOの最大の強みは、弁当・総菜の価格競争力だ。福岡県に出店したトライアルGOでは、弁当類はほとんどが300円台で収まる。セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンのコンビニ3強では、弁当類の価格は500~600円台のものが多い。福岡県のトライアルGOを視察した小売業界関係者は、「弁当類の安さは、学生などの若年層に対して強い訴求力を持つ」と分析している。
この価格競争力の源泉は、トライアルHDがスーパーセンタートライアルや、トライアルGOの試験運用を通して得てきた“省人化”策だ。
都内のトライアルGO新店舗でも、それらの一部が導入される予定で、価格競争力を前面に打ち出してコンビニ3強に戦いを挑むとみられる。では具体的に、どのような特徴を持った店舗なのか。次ページで、都内新店舗に導入予定の二大“省人化”策を紹介する。







