そしてこの考え方は、ずっと大谷の行動基準のひとつになっています。
監督が試合で使ってくれるということは、試合でプレーをする権利を与えてもらえたということ。だから、全力でプレーする義務がある!というわけです。
これは、仕事も一緒です。私が知る、あるビジネスコンサルタントは、新人のビジネスパーソンを対象にした「モチベーションアップ」のためのセミナーで、受講者にこんなことを言っています。
「就職活動で希望の会社に入ることができなかった友人たちのことを思い出してみてください。それに比べ、あなたたちは今、こうして就職して、活躍の場を会社から与えてもらっている。仕事で悩む権利を与えてもらっている。それだけでラッキーだと思いませんか?」
モチベーションが落ちたときは、「自分は悩む権利を与えてもらっている」と考えてみてはいかがでしょうか。
自分の信じる正しさを
貫いた先に結果が待っている
さて、同じインタビューで大谷が「好きな言葉」として挙げた、高校時代に佐々木監督から授かった言葉をもうひとつ紹介しましょう。
それは、こんな言葉です。
「『楽しい』より『正しい』で行動する」
この言葉もまた、大谷の行動基準のひとつになっています。
キツイ練習メニューを「やりたくない」と思ったとき、「でも、成長するためにはやるのが正しいよな」と思えるかどうか……そこが大切ということ。大谷は言います。
「何が正しいのかを考えて行動できる人が大人だと思います」
そういえば、こんなエピソードがあります。
クリスマスの日に練習をしていた大谷は、「あっ、これっていいかもしれないな」と投球に関するひらめきがありました。そして、こう思ったのです。「クリスマスだからって練習を休んでいたら、このひらめきには出会えなかった」。クリスマスでも練習するという「自分にとって正しいこと」を貫いていて良かった……というわけです。
だから私たちも、大谷を真似して休日返上で働こう……という話ではありません。
「自分にとって何が正しいのか?」「この行動は、楽しさに流されているのではないか?」と、そんなことを意識してはいかがでしょうか、ということです。







