赤信号なのに「全方向に矢印点灯」はなぜ?→識者が教える「青信号との違い」が目からウロコだった!全方向に矢印が点灯した信号機 Photo:PIXTA

都市部の交差点では最近、赤信号と左折・直進・右折の矢印信号が同時に点灯するタイプの信号機が増えている。この信号を見かけて「意味あるの?」「青信号と同じでは?」と疑問を覚える人もいるだろう。そうした問いに、取材歴40年以上の自動車ジャーナリストがお答えする。(自動車ジャーナリスト 高根英幸)

「全方向に矢印点灯」の赤信号
青信号と同じでは?

 交差点の信号機には、青・黄・赤の3色のランプに加え、右折車だけを進行させる矢印信号が設けられているのが一般的だ。

 さらに交差点によっては、直進車と左折車だけを進行させる矢印信号が備わっている場合もある。その理由は、通常の青信号では対向車を待ってから右折する車両が発生し、交通が滞りやすいためだ。対向車の通行が終わった後に右折させることで、車両を安全かつ円滑に進行させているのだ。

赤信号なのに「全方向に矢印点灯」はなぜ?→識者が教える「青信号との違い」が目からウロコだった!Photo:PIXTA

 このようにクルマの通行を制御して、道路交通の安全性を確保するのが信号機の役割だが、全国には変わった信号機も存在する。

 例えば、交差点の中心に宙吊りになっているものや、縦型にランプが並んでいるものなどがある。特殊な形状をしている理由は「支柱を立てられる場所が少ない」「積雪が多い」など、交差点の構造や地域ごとの事情によるところが大きい。

赤信号なのに「全方向に矢印点灯」はなぜ?→識者が教える「青信号との違い」が目からウロコだった!Photo:PIXTA

 このほか、都市部の交差点で目にする変わった信号機に、左折・直進・右折の矢印信号が同時に点灯する「全方向矢印信号」がある。

 全方向に矢印ランプが備わっている信号機自体は珍しくないが、その多くは全方向が同時に点灯するわけではない。ほとんどの場合は、まずは左折と直進が同時に出る(左折のみや直進のみが先行する信号もある)。その後に表示が切り替わり、右折の矢印信号が点灯する。

 しかし上述の信号機では、全方向の矢印が同時に点灯して、左折と直進、右折のすべての車両が進行できるのだ。こうした制御をしている交差点はまだ少ないが、確実に増えているようだ。

 一見すると青信号と同じ仕組みのように思えるのだが、なぜ赤信号のままで全方位の矢印信号を点灯させる必要があるのだろうか。