具体的な伝え方とメリット
では、具体的にどう伝えればよいのでしょうか? ポイントは、相手に迷惑をかける可能性があることについて、あらかじめ触れておくことです。
「時々、空気が読めないことがあります」
「意外かもしれませんが、実は人見知りなんです」
例えば、私自身の話ですが、「こう見えて人付き合いが苦手で、自分から連絡するときはドキドキしてしまうんです。打ち解けるまで時間がかかるタイプなんです」と最初に伝えておくことがあります。
そうすると、相手は「意外だね」と言いつつ、後々こまめに誘ってくれたりするのです。「あ、この間言ったことを気にかけてくれているんだな」と嬉しくなりますし、こちらも気兼ねなく付き合えるようになります。
このように、誤解されやすい部分や不得意な部分を先に伝えておくことで、人間関係はより円滑になります。
信頼を得るための「自己開示」のコツ
自分のダメなところだけを言うのが気が引ける場合は、得意なこととセットで伝えるとよいでしょう。
「台本なしで喋ることは得意ですが、数字の計算は苦手です」
このように、自分の情報をディスクローズ(自己開示)することは、相手からの信頼につながります。「ダメなことを言える」というのは、実はとても肯定的なアクションなのです。そして、この自己開示を行うベストなタイミングは、「初対面の挨拶(自己紹介)」の時です。
関係性ができてから急に自分の話をしても、相手はそこまで興味を持ってくれないかもしれません。しかし、新入りの時期や初対面の場面では、みんなが「あなたのことを知りたい」と思っています。この最大のチャンスに、「こういうところがありますが、頑張りますのでよろしくお願いします」と伝えておくのです。
「凸凹(でこぼこ)」こそが愛らしさ
「できないことをできないと言う」のは、誠実さの一つです。できもしないことをできるような顔をするほうが、よほど不誠実だと思いませんか? 言動が一致していることが誠実さだとすれば、自分の苦手なことを正直に伝える人は信用できる人です。
欠点のない人間などいません。できること、できないこと、その「凸凹」を含めて、人間らしい魅力であり、愛らしさなのです。完璧で隙のない人よりも、苦手なことも含めて自分をさらけ出せる人のほうが、周りからも愛されます。
最初は難しいかもしれませんが、自分の「ダメなところ」をどう伝えるか、テンプレートを作って練習しておくとよいかもしれませんね。そうすれば、自然と言えるようになってくるはずです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






