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 日本から輸入の冷凍キビナゴ、水際検査で不合格 基準値超えるカドミウム検出/台湾(フォーカス台湾 中央社 日本語版 24年9月4日)

 魚から検出されていることからもわかるように、カドミウムはもともと鉱物中や土壌中にあるもので、自然界に広く存在しているものなのだ。

 こんな調子で規制の厳しい台湾の中でも特にハードルが高いのが乳幼児向けの食品で、「0.040ppm以下」が基準となっている。しかし、「ハイハイン」の場合、「0.046ppm」とあと少し届かなかった。

 そう言うと、「リスクを矮小化するな! わずか0.006ppmとはいえ危ないものは危ないだろ!そういうところに手を抜くからダメなんだ!」と怒りでどうにかなってしまう人もいるだろう。ごもっともではあるが、そこまでリスク、リスクと騒ぐ人は、米を食べるのをやめた方がいい。

 厚生労働省の「米中に含まれるカドミウム」に関する情報ページにはこのようにある。

「お米などの作物に含まれるカドミウムは、作物を栽培している間に、水田などの土壌に含まれているカドミウムが吸収され蓄積されたものです」

 では、そのように当たり前のようにカドミウムが蓄積する米の安全基準はどうなっているのかというと、「0.4 ppm(mg/kg)以下」。ハイハインの10倍弱である。ハイハインのカドミウムに目くじらを立てるのなら、こんなユルユルの安全基準の米も問題視しなければ辻褄が合わない。

 このように現在行われている亀田製菓への批判はかなり強いバイアスがかかっている。他の企業ならば「ふーん」で済まされるようなミスでも、亀田製菓というだけで「大罪」に格上げされてしまうのだ。

 なぜそんな目の敵にされているかというと、「中国産を使っていた」という動かし難い事実があるからだ。さらに言えば、同社は過去に「辛ラーメン」で知られる韓国の食品メーカー「農心」と業務提携をして炎上をしたこともある。

 つまり、愛国心溢れる方たちからかねてより「反日企業」としてマークされていたのだ。

「じゃあ、しょうがないか」と思う人もいるだろうが、このように「愛国心」がつき動かすバッシングは危険な面もある。ナショナリズムにとらわれた人は、他国への憎悪が強すぎるあまり、「過去の問題」まで蒸し返してしまうので、冷静かつ客観的な現状分析ができなくなるのだ。