「問い」は物事の本質や意味を考えさせるために投げかける言葉で、思考を深めることや新しい視点を開くこと、考えや気づきを促します。

「質問」は答えを得るためのもの、「問い」は考えを深めるためのものと言ってもよいでしょう。

同じ環境にいたとしても
見えているものは十人十色

 ずいぶん前に、10人でワークショップをやりました。1人ひとりがB6のカードとペンを持って林の中に入っていき、そこで聞こえる音や目にしたものをメモします。3時間後に部屋に戻って、何が聞こえたのか、何が見えたのかについて1人ひとりに話してもらいます。

「風の音」
「葉っぱの擦れる音」
「飛行機雲を見た」
「途中で自分の息をしている音が聞こえた」
「どれと特定はできないけど、ちょっとしたシンフォニー、秋の音」

 多少は重なりますが、それぞれが聴いている音も見ているものも違います。1人ひとりが発表するたびに、

「そんなの聞こえなかった」
「私も自分の息の音が聞こえた」
「それに合わせて歌ってみた」
「飛行機雲を見た。あんなに長い間、空を見ていたのは初めてかもしれない」

 何を見て何を聞くかは人それぞれに選ばれています。実際自分の周りで起こっていることのすべてを見聞きできているわけではありません。

自問自答をしなければ
自分を知ることすらできない

 最初の問いは、

「あなたには会社の中の何が見えていますか?」
「どんな音が聞こえていますか?」

 それから、

「会社の何を変えたいと思いますか?」
「会社の未来はどう見えていますか?」

 そして、

「そのためにあなたはどう変わりますか?」

 現実は人の数だけあります。自分が見ているもの、聞いていることが現実のすべてではないのです。同じ場所にいても見たり聞いたりしているものは違います。会社の中でもそうです。だから聞いてみます。

「あなたには何が見えていますか?」

「何が聞こえていますか」

「あなたに見えている未来とはどんな景色ですか?」