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認知症グレーゾーン(MCI:軽度認知障害)とは、日常生活に大きな支障はなく認知症ではないものの、本人や家族が「最近少しおかしい」と感じることが増えた状態を指す。このまま進行すると認知症になるいっぽうで、この段階であれば治療で脳を健常な状態に戻せる可能性が高い。そんな岐路に立たされた認知症グレーゾーンの人が出す特徴的なサインを、認知症の早期発見や予防の第一人者が教える。※本稿は、認知症専門医の朝田隆『認知症グレーゾーンは分かれ道』(興陽館)の一部を抜粋・編集したものです。
認知症グレーゾーンで
「テレビの好み」が変わるワケ
あなたは好きなテレビドラマが変わったりしませんか。
私のもとへ訪れる患者さんの中に「最近の大河ドラマはつまらない」と言う人が少なくありません。実はこれは認知症グレーゾーン(MCI:軽度認知障害)のサインです。
大河ドラマの質が落ちたわけではなく、患者さん本人が連続ドラマについていけなくなったというのが真相。先週までの内容を覚えていない、登場人物の名前と顔が覚えられないというのがその理由です。主人公を中心とした複雑な人間関係がみえなくなり、主人公の子ども時代の回顧シーンなどには、さらについていけない可能性があります。
理解できなければ面白いはずがない。次回が楽しみだとワクワクすることもない。そこで単発ドラマや歌番組、スポーツの実況中継を好んで観るようになるのです。
中でも患者さんの多くが「昭和の歌特集」が好きだと言います。若い頃に流行っていた歌謡曲は懐かしく心に響き、口ずさむこともできるのでリラックスできるのでしょう。
スポーツなら相撲が人気番組です。野球やサッカーの試合は長丁場ですが、相撲は平均10秒ほどで勝負がつくので脳にストレスがかからず純粋に楽しめるのだと思います。







