60代は老後資金を“あえて使う”という選択も。60代は消耗戦ではなく、未来を整えるための最後のゴールデンタイム(写真はイメージです) Photo:PIXTA
年金は繰り上げ受給がお得、ということを聞いたことがあるかもしれません。しかし、実際にはどうなのでしょうか。フィナンシャルプランナーの長尾義弘さんは、老後の不安は、じつはその多くが“幻想”だといっています。長尾さんの著書『老後不安は「思い込み」が9割』(青春出版社)から、定年後のお金の使い方、老後資金の活用の仕方など、老後不安の解消法を紹介します。
会社員が60代に年金を増額する方法とは
会社員のケースを見ていきましょう。
テーマは「繰下げ受給」と「70歳まで厚生年金に入る」という話です。
年金って、基本は65歳から受け取れるもの、というイメージがありますよね。
でも公的年金は、60歳から75歳までの間なら、自分で受け取り時期を選べます。
60歳から65歳の間に前倒しで受け取るのが「繰上げ受給」。66歳から75歳まで遅らせて受け取るのが「繰下げ受給」です。
繰上げるとどうなるか。当然ですが、もらえる金額は減ります。減額は1年につき0.4%(昭和37年4月2日以降生まれの人)。60歳まで前倒しすると、最大で24%減ります。
そして大事なのは、減らされた金額は一生そのまま、ということです。長生きすればするほど「しまった……」となるリスクが高い。だから私は、繰上げ受給はあまりおすすめしていません。
一方、繰下げ受給はどうか。これはシンプルに、増えます。
年8.4%ずつ増えていきます。70歳まで遅らせると42%増。75歳までなら、なんと84%増です。
たとえば、65歳からの年金が年180万円(月15万円)だとしましょう。
70歳まで繰下げると、年255.6万円(月21.3万円)。
75歳まで繰下げると、年331.2万円(月27.6万円)。
けっこうインパクトありますよね。







