中国最高位の軍人が、習近平国家主席を含む数百人の共産党高官との会議に向けて出発したのは、身を切るように寒く、どんよりした冬の日だった。張又侠・党中央軍事委員会副主席が、その場所にたどり着くことはなかった。習氏の命を受けた治安要員が、北京の中央党校での会議に向かう張氏の行く手を遮ったと、中国政府の意思決定プロセスに近い複数の関係者が明らかにした。同氏の身柄を非公開の場所で確保する一方で、自宅を捜索し、軍の研究者である息子を拘束した。1月19日の張氏の逮捕は、その政治的家系と忠誠心によって習氏を軍事面で支えてきた男にとって驚くべき転落劇となった。それは中国にとってさらに重大な意味も持っていた。世界2位の強大な軍隊に対する習氏の優位性を改めて強調し、絶対的権力をなお強固にするものだった。