・その相手は、自分からどのくらいの距離にいますか?(50cm?1m?)
・どんな表情ですか?(怒っている?睨んでいる?)
・どんな声を出していますか?
・実物大ですか?それより大きく見えますか?

 想像してみると、解像度がかなり高いことに気づかれるかもしれません。

 では、好きな人のことを思い出してみてください。誰でも、大切な人の顔は細部まで愛おしく記憶したいと思いますから、きっとこちらも解像度は高いはずです。

 最後に、特に好きでも嫌いでもない人(コンビニの店員さんなど)を思い浮かべてください。解像度はどうですか?どんな表情で、どんな声が出ていますか?

 おそらく、苦手な人や好きな人に比べて、距離感や表情、声の質などの解像度が低いのではないでしょうか。

 原始時代には、天敵を記憶することはとても大事でした。脅威となる動物や植物の特徴を細かく覚えることが、危険を避け生き延びることに直結していたからです。

 ところが現代では、その機能により、人は苦手な相手をも鮮明に記憶し、思い出してしまいます。そして、相手がいなくてもストレスを感じるのです。

「フェードアウト法」の
3つのメリット

 フェードアウト法は、心の中で相手の「声」の解像度を下げることで、心理的な距離を広げ、その人があなたに与える影響力を最小限にするというものです。

 もう少し平たく言うと、あなたの脳内に居座っている相手の存在感を、「声」を手がかりにしてどんどん小さくし、遠ざけ、最終的には脳から追い出してしまうのです。

 フェードアウト法には、次の3つのメリットがあります。

(1)即効性がある
・数分で実践可能
・その場でストレスが軽減される
・電車の中でも、自宅でも、どこでもできる

(2)自動的に思い出さなくなる
・低解像度の記憶は脳が「重要でない」と判断する
・アクセス頻度が自然に減少する
・「あの人のことを考える時間」が少なくなる

(3)目の前に人がいても扁桃体が反応しにくくなる
・脳内での存在感が薄まる
・相手の言動に過剰反応しなくなる
・心理的な防御壁ができる

 ではさっそく、具体的なやり方をお伝えしましょう。

感覚モダリティを変えて
苦手な人の印象を変化させる

 フェードアウト法は、脳内に保存された1つの感覚モダリティを意図的に変えることで、苦手な人への印象を自動的に変化させる、脳科学でも注目されている方法です。