失敗よりも成功体験の
積み重ねが自信につながる

「失敗させて学ばせるより、小さく成功させる」――これが最も安全な方法です。失敗して立ち直れず、何も学べないリスクよりは、確実に小さな成功をさせてみるのです。

「そうか!こうすればいいんだ」と本人もいいパターンを体得できますし、何より自信になり、上司を信頼してくれます。「この人の言うことを聞いていれば、また成功できるかも」と思ってもらえるのです。

 ですから、「まずはやってみろ」という文化から、「見本を見せるから、見ていてね」「まずはここまでやってみて」「いいね、できたね」という姿勢への方向転換が必要なのです。

「締め切りは明日なのに、あの部下、まだ書類を送ってこない」とヤキモキしながらも、どう声をかけていいか迷っているとしたら、これはもう少し前に手を打つべき事例です。

 たとえばギリギリ間に合うようなタイミング(締め切りの3日前など)に部下に進捗を尋ね、計画を見直したり、つまずいたところを助言したりするのです。その際、仕事量そのものを多少減らしてもいいのです。とにかく調整してでも、「なんとか成功できた!」という体験をさせることが大切なのです。そのためにもリマインドはとにかく早く行うのです。

 また、取り返しのつかないような失敗もさせるべきではありません。「忘れるだろうな」「たぶんラフなものしか上げてこないだろうな」――そんな予測を立て、自分が保険となってフォローする体制を整えておくのです。

遅刻癖を抱える部下を
どうマネジメントするか?

 サトコさんは、いつも朝の出勤でバタバタして、電車を1本乗り損ね、定時の2分後に到着してしまいます。日頃の職場への遅刻も問題ではあるのですが、あるとき、2カ月間ほどある企業に出向きプロジェクトを遂行するという業務が割り当てられたのです。

 上司は心配しました。サトコさんが遅刻するのは目に見えています。さらに、出向先はサトコさんが2、3分遅れたところでおそらく表立ってそれを指摘しないこともわかっていました。