Photo:China Pool/gettyimages
トランプ氏は半導体交渉で何を読み間違えたのか?米エヌビディアやAMDの最先端チップを切り札にしようとしたが、中国がファーウェイ、DeepSeek、アリババのテック業界チーム総力戦でシンプルに戦略勝ちした側面は否めない。中途半端なイジワルが大失敗を招いた現象は、今後も続くのか――。(未来調達研究所 坂口孝則)
トランプが話を持ち掛けるも失敗
習近平は「半導体は中国で」と言い切った
つまりそれは、「米国が中国に半導体ディールで負けた」ということか――。
先日の米中首脳会談を終えて、記者団に語ったトランプ米大統領の発言。日本ではあまり報じられていないが、重要な転機となりそうな言葉があった。
“They chose not to. They want to try to develop their own”
「中国は買わない選択をした。自分たちで開発するようだ」
米国が一部の高性能半導体(AI用チップなど)の輸出について許可または協議した際、中国の習近平国家主席は「買わずに自国での開発を選ぶ」と答えたことに言及したものだ。
要するに、トランプ氏は「最先端の半導体チップを中国に売ってあげようか?」と上から目線で持ち掛けたところ、習氏は「いらない」と拒否した、という展開だ。
これは世界のサプライチェーン見地からしても衝撃だ。米国が半導体のトップランナーで、中国には規制をかけて売らない。だから中国は二世代前の半導体しか使えず、困っているだろう――というのが従来の見方だった。最先端の半導体とは、米エヌビディアのGPU(Graphics Processing Unit)のことだ。
実は、米中首脳会談の前から兆候はあった。トランプ氏はいったい何を読み間違えたのか?
筆者は、「中途半端なイジワルが、中国のプライドやメンツを傷つけ、競争心・反抗心に火を付けた」と分析している。







