「自炊なんてしてる暇があったら仕事をする」「食事は外食かコンビニで十分」。そう豪語し、自身のケアをおそろそかにし続けるビジネスパーソンは多い。若いうちはそれで乗り切れるかもしれないが、人生100年時代において、そのツケは確実に心身とキャリアを蝕んでいく。佐々木俊尚氏の新刊『人生を救う 名もなき料理』から、現代において「自分のために料理をすること」が持つ本当の価値を提示する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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自分のための料理は、「全員労働」時代の常識
今の日本社会は人手不足も進み、働ける人は全員働くという社会になってきた。
女性が仕事に就いている率は2000年代に50パーセントぐらいだったが、現在は70パーセントにまで増えて欧米と同じレベルになっている。
もはや「専業主婦のお母さんがていねいな家庭料理を時間かけて毎日作ってくれる」というような時代には二度と戻らないだろう。
誰もが働き続けなければならない時代
老後も同じだ。「60歳で定年退職して後は悠々自適」のようなライフスタイルも遠い昔の幻想となってしまった。
今では70歳になっても働いているのが普通になった。男性が料理をするのも当たり前になった。現在は「家事は分担」という表現がすっかり定着している。
ひとりで暮らし、自分で自分のための料理をして食べるということも当たり前になっていく。
ビジネスの最前線で戦い続けるためには、自分の健康という土台が不可欠だ。これからの長い人生を健康に生き抜くうえで、私たちは自らの手で食事を作る術を取り戻さなければならない。
(本記事は、書籍『人生を救う 名もなき料理』を抜粋・再編集したものです)
佐々木俊尚(ささき・としなお)
1961年生まれ、文筆家。テクノロジーから政治、経済、社会、ライフスタイルにいたるまで縦横無尽に発信している。現在は東京・長野・福井の三拠点生活を送り、コロナ以後に注目されてきている移動生活の先駆者でもある。妻は、イラストレーターの松尾たいこさん。一緒に暮らし始めたときから、料理は全面的に担当。その毎日の食卓を織り交ぜつつ、手際のよい調理の仕方、献立の立て方などを紹介した著書『家めしこそ、最高のごちそうである。』(マガジンハウス)は、大きな話題を呼んだ。『人生を救う 名もなき料理』は、12年ぶりの料理関連の書き下ろしとなる。
1961年生まれ、文筆家。テクノロジーから政治、経済、社会、ライフスタイルにいたるまで縦横無尽に発信している。現在は東京・長野・福井の三拠点生活を送り、コロナ以後に注目されてきている移動生活の先駆者でもある。妻は、イラストレーターの松尾たいこさん。一緒に暮らし始めたときから、料理は全面的に担当。その毎日の食卓を織り交ぜつつ、手際のよい調理の仕方、献立の立て方などを紹介した著書『家めしこそ、最高のごちそうである。』(マガジンハウス)は、大きな話題を呼んだ。『人生を救う 名もなき料理』は、12年ぶりの料理関連の書き下ろしとなる。







