![【独自】フジ・メディア・HD傘下の扶桑社で早期退職募集へ!フジ問題でグループの「業績悪化ドミノ」加速も](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/1/1/650/img_11bad0c2625b463f41b274fab2196f10299158.jpg)
フジ・メディア・ホールディングス(HD)の出版子会社、扶桑社が早期退職の募集に踏み切ることがダイヤモンド編集部の取材で分かった。フジ・メディア・HD傘下でグループの中核であるフジテレビでは、元タレントの女性トラブルを発端としたスポンサー離れで業績が悪化している。今回の早期退職はフジ問題とは直接関係はないものの、大黒柱であるフジテレビの不振が、グループ各社に波及する“業績悪化ドミノ”を引き起こす恐れも出てきた。特集『フジテレビ崩壊 沈むメディア帝国』の#8では、リストラの中身を詳報するほか、今後グループ各社を待ち受ける試練についても明かす。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)
フジテレビ問題でスポンサー離れが加速
フジ・メディア子会社で早期退職募集へ
フジ・メディア・ホールディングス(HD)は子会社89社、関連会社50社が連なる“巨大帝国”である。放送局や制作プロダクションのほか、出版・音楽事業、不動産やホテル事業を行う会社などがある。
かつて、フジ・メディア・HDのグループ会社は安泰とされてきた。同局のドラマやバラエティ番組が高視聴率を連発し、それらのコンテンツにひも付くビデオやCD、雑誌は飛ぶように売れたからだ。
しかし、昨今の視聴率の低迷に加え、スマートフォンでさまざまなコンテンツを視聴できるようになったことで、映像や音楽、出版事業は段階的に縮小。フジ・メディア・HDの稼ぎ頭は今やサンケイビルなどの不動産事業だ。
そこに追い打ちをかけたのが、一部週刊誌で報じられた元タレントの女性トラブルだ。報道対応の不手際などもあり、多くのスポンサーが雪崩を打って広告出稿を停止する事態に発展した。
業績への打撃も甚大だ。フジ・メディア・HDは1月30日に2025年3月期の業績を大幅に下方修正すると発表した。放送収入は前期から233億円減の1252億円まで落ち込む見通しだ。
グループの先行きに暗雲が垂れ込める中で、いち早く人員整理に動いたのは出版子会社だった。ダイヤモンド編集部の取材で、フジ・メディア・HDの100%子会社で出版事業を行う扶桑社が早期退職の募集を始めたことが判明した。
次ページでは、扶桑社の早期退職について、退職上乗せ金の水準や対象者などの具体的な内容を明らかにする。また、フジテレビの不振は、グループ各社の業績悪化にもつながりかねない。これまでフジテレビが与えてきた支援の中身に加え、今後グループ各社を襲う試練についても明らかにする。