「親の言うこと」を聞いてきた人が無能な会社員になってしまう理由とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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「親の言うこと」を聞いてきた人
真面目で、言われたことをきちんとやる。
親の言うことを守り、教師の指示に従い、会社でもルール通りに動く。
一見すると理想的な人材に見えます。
しかし『ゆるストイック』という本では、このタイプが現代では伸びにくいと指摘します。
その理由は、「思い込み」にあります。
ただ、「ゆるストイック」という生き方を身につけるためには、まず私たちの頭の中に染み込んでしまっている、数々の固定観念を一度捨て去る必要があります。
人は、意識しないうちにさまざまな偏見を抱えているのに、それが自分自身の思考や行動に制限をかけていることに気づかないことが多いのです。
さらにそれが厄介なのは、思い込みというのは、必ずしも自分が意図して作り上げたものではないからです。
「親」「教師」「社会」あるいは「文化」……。
それらの環境から、知らず知らずのうちに吸収してしまっているのです。
――『ゆるストイック』より
ここで重要なのは、「思い込みは自分で選んだものではない」という点です。
親の価値観。
学校の常識。
社会のルール。
それらを無意識に受け入れた結果、自分の行動が制限されている。
「正しいこと」が通用しなくなる
問題は、その価値観が「過去のもの」である可能性です。
『ゆるストイック』はこう指摘します。
特に、親や教師、会社の先輩など、「過去の世代から教えられた価値観」は、当時の社会では意味を持っていたとしても、現代の状況にはもはや合わなくなっていることが多々あります。
それらを真っ先に疑う必要があるのです。
しかし、それでも、私たちは幼少期から受けてきた影響が強いため、無意識のうちにそれを「当たり前」として取り入れてしまいがちです。
これからの時代に合った新しい生き方を実践するには、まずその「当たり前」を疑うこと。
つまり、自分の中にある過去の価値観を見直すことから始めましょう。
――『ゆるストイック』より
かつては正しかった行動が、今では通用しない。
これは珍しいことではありません。
言われたことをやるだけ。
ルールを守るだけ。
前例に従うだけ。
こうした姿勢は、変化の速い現代ではむしろ不利になります。
無能になる構造
「親の言うことを聞いてきた人」が無能になるのは、能力の問題ではありません。
・自分で考える機会が少ない
・価値観を疑う習慣がない
・環境の変化に適応できない
この3つが重なります。
結果として、「言われたことしかできない人」になる。
必要なのは「疑う力」
『ゆるストイック』が示しているのは、反抗ではありません。
「見直すこと」です。
この価値観は、今も有効か?
このやり方は、最適か?
この前提は、正しいか?
そう問い直す。
ゆるストイックとは、努力することではありません。
前提を疑い、自分で選び直すことです。
「当たり前」を疑える人だけが、変化の中で価値を持ち続けます。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は9.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86をスタートさせた。








