インプット過剰?プロセス不足?
いまの自分の状態を適切に把握しよう

 思考が空回りしてしまい、なかなかアウトプットにつながらないという壁にぶつかることは誰しもある。それについては大きく分けて2つのパターンに陥っていることが多い。

パターン(1):「インプット過多・プロセス不足」の罠

「とにかく徹底的に調べなければ!」と意気込むあまり、情報収集に時間をかけすぎてしまうケースがこれだ。膨大な情報を集めたはいいものの、それを調理する「プロセス(加工)」の時間が不足したり、何が重要かを見失ったりしてしまう。結果として、頑張って集めたのに「アウトプット」が生み出せなくなる。いわば、素材は山ほどあるのに、調理する時間も気力も失って、料理が完成しない状態だ。

パターン(2):「プロセス偏重・インプット不足」の罠

「自分の頭で考え抜くぞ!」と、思考力に自信がある人ほど陥りやすいのがこのケース。手元にあるわずかな情報だけで考えを広げようとしても、十分な「インプット(素材)」がなく、思考が堂々巡りになったり、現実離れした机上の空論になったりしがちだ。それではやはり「アウトプット」にはつながらない。これはシェフが、ろくに食材もないのに必死に鍋を振っているような状態だ。これでは美味しい料理は作れない。

 思考で行き詰まりを感じたとき、まず大切なのは「自分は今、この2つのどちらかにはまってはいないか?」と、一度自分と距離を取ってみることだ。

 もし頭の中が散らかって、何から手をつけていいかわからないと感じたら、インプット過多[パターン(1)]のサインだ。そのときは、一旦情報収集をストップし、集めた情報を整理・分析する「プロセス」に舵を切る。

 また、「どうしよう」「なんとかしないと…」など思いながらも、具体的なアイデアが出てこない場合は、インプット不足[パターン(2)]を疑おう。その場合は、闇雲に考え続けるのをやめ、追加で情報を収集する「インプット」に舵を切る。

 僕の経験では、ファームにいるメンバーではパターン(2)の罠にはまる人が多い。そうした人には「インプットが足りていないんじゃない?追加の新情報を集めたほうがいいよ」と伝えるだけで、持ち前の思考力を活かしてぐっと考えを前に推し進めることができるようになる。

 自分がどのような状態にあるのかに気づければ、インプットとプロセスのバランスを「舵取り」することができるようになるのだ。