春になると、なぜか不調が増える。イライラ、不眠、頭痛、重い生理痛…でも病院に行くほどでもない――。そんな“グレーゾーン不調”をやり過ごしていませんか。
じつはそれ、“瘀血(おけつ)”という血流の滞りが関係しているかもしれません。
東洋医学では、春に増える不調の背景に、この「めぐりの悪さ」があると考えます。
今回は、東洋医学をベースにしたセルフケア「自力整体」の指導者・矢上真理恵さんに、めぐりを促す1分ワークを伺いました。
(※本記事は新刊『すっきり自力整体』をもとに構成しています)
写真:榊智朗

その不調、年齢のせいではなく「滞り」かもしれません
東洋医学では、不調の背景に次の3つがあると考えます。
・体のゆがみ
・流れの滞り
・老廃物の蓄積
とくに40代以降の女性は、ホルモンバランスの変化、筋肉量の低下、冷え、ストレス過多が重なり、「血のめぐり」がいっきに落ちやすくなります。
そして春は、さらに要注意の季節です。
三寒四温の寒暖差で自律神経が乱れ、血管は収縮しがち。
体はデトックスしようとするのに、うまく流れない。
この“流れきらない状態”を、東洋医学では「瘀血(おけつ)」と呼びます。
瘀血とは、簡単に言えば“流れずに滞った血”のこと。
血がめぐらないと、イライラ、不眠、頭痛、肩コリ、冷え、生理痛、股関節の違和感といった不調が出やすくなります。
春は“解毒のスイッチ”が入る季節
東洋医学では、春は「肝(かん)」が活発に働く季節とされます。
肝は、血のめぐりや自律神経を整える“めぐりの司令塔”のような存在。
その働きが弱ると、血がスムーズに流れにくくなり、瘀血が起こりやすくなります。
本来、春は“めぐりやすい”季節。
体が自然とデトックスに向かうタイミングです。
けれど、肝の働きが落ちていると、うまく流れない。
その結果、感情も血流も乱れやすくなります。
「最近、怒りっぽい」
「ちょっとしたことで落ち込む」
「理由はないのに不安定」
それは性格の問題ではなく、体の“めぐり”の問題かもしれません。
あなたは大丈夫? 「瘀血」チェック
まずは、簡単セルフチェックを。
※画像は書籍『すっきり自力整体』より
⊡ 最近イライラしやすい
⊡ 頭に血がのぼる感じがする
⊡ 眠りが浅く、夢をよく見る
⊡ 目の疲れ・かすみ・充血が気になる
⊡ 肩・腰・股関節に痛みがある
⊡ 生理痛が重い、生理不順
3つ以上あてはまるなら、血流が滞っているサインかもしれません。
「たいしたことはない」と思っていても、その小さな滞りが積み重なると、慢性的なコリ、婦人科系トラブル、慢性疲労、更年期症状の悪化につながることもあります。
だからこそ大切なのは、まず“流す”こと。
滞った血を押し流す、「腸腰筋ゆるめ1分ワーク」
血流改善の鍵は、骨盤まわり。
とくに「腸腰筋」は、骨盤の奥にあるインナーマッスルです。ここが硬くなると、骨盤内の血流が悪化し、下半身の冷えや婦人科系の不調にもつながりやすくなります。
この部分をゆるめることで、イライラが減る、頭痛や生理痛が軽くなる、肩がラクになる、股関節が軽くなる、と感じる人も少なくありません。
ポイントは、「ゆるめる」こと。
がんばらなくもていい、毎日1分で十分です。
※具体的な手順は、下の画像をご参照ください(書籍『すっきり自力整体』より)


◎「腸腰筋ゆるめ1分ワーク」
【手順1】
◆うつぶせから上半身をおこし体を前後にゆすり、お腹をほぐす
◆数回繰り返す
【手順2】
◆両脚を腰から左右交互に倒す
◆数回繰り返す
【手順3】
◆脚を開き、両足先をそれぞれ回しながら、骨盤を左右にゆらす
◆数回繰り返す
◆しばらく回したら逆回転
POINT:
・円を描くように回す
・腸腰筋の緊張をほぐす意識で
詳しい体質診断や、体質別の流し方は新刊『すっきり自力整体』で詳しく紹介されています。不調を我慢する春から、めぐる春へ。今から間に合います。
矢上予防医学研究所代表取締役
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見て、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約1万5000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』『すぐできる自力整体』(ダイヤモンド社)がある。
自力整体オフィシャルウェブサイト
https://www.jirikiseitai.jp/
監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)
矢上予防医学研究所設立者、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約400名の指導者のもと、約1万5000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』『100歳でも痛くない 痛みが消える自力整体』(ともに新星出版社)など多数。自力整体の書籍は累計32冊、総発行部数は77万部を超える。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。
※自力整体は矢上裕の登録商標です。






