以上のとおり、引き続き雇用することが確定しているか、また、現実的に監視・監督することが可能であるかといった観点から、身元引受人の依頼を引き受けるべきか否かは慎重に判断することが相当です。これらの点に少しでも疑義があるのであれば、身元引受人の依頼を引き受けるべきではありません。
なお、身元引受人の依頼に応じるかは完全に任意ですので、上記の点について疑義がないとしても、会社としてそこまで面倒は見ることはできないと判断して、その依頼を断ることも当然に可能です。
情状証人がいると判決が有利に!?
会社の上司が頼まれる場合も
Q 弁護人から会社の上司に対して情状証人になってほしいとの依頼がありました。どのように対応すべきでしょうか。
A 会社の上司に情状証人の依頼があった場合には、当該上司の個人の判断に任せるのではなく、会社としてどのように対応すべきかを決めるべきです。勤務形態等により監視・監督が難しい場合、雇用継続するか否かが未定な場合などには引き受けるべきではありません。
情状証人とは、自白事件において、被告人の量刑を軽くするために弁護人が請求する証人のこといいます。
情状証人としては、通常、被告人の配偶者や親などの親族が選ばれることが多く、それらの者が、被告人を将来にわたり監督することや、被告人の更生に向けて協力することなどを証言します。
情状証人も証人ですので、法律上は虚偽の証言をした場合には、偽証罪に問われる立場にありますが、情状証人が証言するのは、被告人の監督など犯罪事実以外の部分に関する証言であり、シビアにその信用性が問われるものではないので、偽証罪に問われるリスクは低いです。また、被告人を監督すると法廷で証言したからといって、法律上の義務や責任を負うということはないです。
情状証人の尋問は、弁護人からの主尋問、検察官の反対尋問、裁判官の補充尋問、という順番で行われます。裁判員裁判などの一部の事件を除けば、弁護人の主尋問は10分以内で終わることが多く、検察官による反対尋問、裁判官による補充尋問は通常それよりも短時間です。







