人付き合いに疲れた人が自分の心を守るために必要なのは“いい人”をやめる勇気写真はイメージです Photo:PIXTA

人と関わることに疲れてしまうのに、頼まれごとは断れない。だが、その関係は、自分にとってプラスになっているだろうか。疲れた心を修復し、自分を守るために手放すべき考え方とは?※本稿は、臨床心理士の帆足暁子『人とかかわるのがずっとつらかったあなたへ 愛着障害という心の傷を癒やすために』(草思社)一部を抜粋・編集したものです。

人と人との関係は
傷つけ傷つけられるだけ?

 本稿では、人とのかかわり、人間関係について考えていきましょう。

 小さな頃から、人間関係で傷ついてきたことがたくさんあると、人間関係自体がもう嫌で嫌でたまらなくて、面倒で、こんなものなくなってしまえばいい、とさえ思っているかもしれません。確かに一切人とかかわりを持たなければつらくなったり、気持ちが沈んでしまうことはなくなります。

 でも、こんなに暗くてつらい気持ちがちっとも前向きにならなくて、いつ死んでもいいと思い続けていくことがあなたの願いではないでしょう?自分を変えたいと強く思うからこの記事に興味を持って読んでいるのだと思います。

 子どもの頃に親から虐待を受けて心に傷を抱えながら大人になった人が、「傷つけられるのも人によってだけれど、癒やしてくれるのも人なんです」と話してくれたことが、ずっと私の中に残っています。人間関係は本来、自分の心が癒やされるためにある、と思っています。

「癒やされるために人間関係がある」と言われても、これまで傷つけられた記憶しか見つからなかったり、人とのかかわりで疲れてしまっていたら、そうは思えないですね。