テスト1:企業の株価レポートを作成しPDFに保存、メールに添付

 実験の1つ目は、過去半年のAppleの株価の推移を調べて投資家向けのレポートを作成し、PDFファイルとして保存したものをメールに添付するというもの。特に指示は出さなくても、「投資家向けのレポート」というキーワードから、株価だけではないApple関連のニュースも調べてまとめてくれた。

rabbit r1 DLAMテストその1(株価検索→投資家向けレポート→PDF保存→メール添付)

テスト2:庭付き一戸建ての家の3Dモデルを作って保存する

 2つ目は、Blenderというオープンソースの3Dモデリングアプリを使って、庭付き一戸建ての家の3Dモデルを作って保存するというもの。なぜか途中で屋根部分が削除されてしまったが、細かい指示なしに、簡易的なモデルが生成された(AI自身は、その出来栄えに関して、いささか自画自賛的なコメントを発しているが……)。

rabbit r1 DLAMテストその2(Blenderで3Dモデル作成)

2026年は「働くAI」元年になるか

 DLAMは、日本語のかな漢字変換でつまずく傾向にあるが、日本語の入力に失敗したことに気づくと、ターミナルを開いてそれを回避する措置を行い、最終的にはメールの表題なども正しく設定された。

 もちろん、このような方式でも意図せずファイルがごみ箱に移動されるようなことは起こりうる。しかし、DLAMではrabbit r1の物理的な接続が必要なために外部から勝手にコンピューターを操作することは難しく、コンピューターからrabbit r1を外せば即座にAIの操作も止まるので、安全性が高い手法といえる。物理的な制御によって安全性を担保する仕組みは、今後の自律型AIエージェントのあり方において重要なヒントとなるかもしれない。

 AIの進化のスピードは凄まじい。人間が道具のようにAIを使うのはすっかり当たり前になった。これからの使い方は、人間がAIに仕事を依頼し、AIがその作業を実行。その結果を改めて人間が確認し、必要な修正だけを行う……2026年は、そうした「働くAI」が台頭してくる年になりそうだ。

 →前編:「レポート作ってメールで送って」と頼めば、AIが人間の代わりに働く時代が来た~OpenAI、Google、マイクロソフトなど6社が競うAIエージェント革命とは

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