ストレスで甘いものを食べすぎる。ムシャクシャして衝動買いしてしまう……。「やめたくてもやめられない行動」はどうすればコントロールできるのか? 書籍『私たちはなぜ「やるべきこと」をやれないのか、「やめたいこと」をやめられないのか』(キム・ソクチェ著/岡崎暢子訳)は、神経内科専門医として脳科学分野の第一線で活躍する著者が、「自分の感情や欲望に振り回されずに生きる方法」を、脳科学・心理学・哲学の視点からわかりやすく解説した一冊です。本記事では本書の発売を記念して、その内容を一部抜粋・再編集して紹介します。
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「感情日記」をつける――「衝動的な行動パターン」を見つける
「感情日記」はその名の通り、思っていることを整理して書く日記です。
とくに、感情に振り回されがちな人にとっては大変役立つセルフコントロール術です。
たとえば、「今日ムカついた理由:会議で企画が無視された→結果:午後にクッキー1箱と板チョコ1枚完食」といった具体的な記録を残すことで、「認められない→甘いもので慰める」という自分なりの感情処理の方程式が見えてきます。
こうした過去の記録を分析すると、「仕事のストレス→甘いもの」や「親とのけんか後→衝動買い」といった、感情と衝動的な行動の連鎖が浮かび上がります。
これは単なる衝動抑制を超え、原因を探るプロセスです。
「感情が生じた背景」と「何がトリガーになるのか」を理解すれば、衝動を事前に予測し、防ぐことが可能になります。
「自分ならできる」という自己効力感が高まる
感情日記のもうひとつのメリットは、変化を目に見える形で確認できることです。
「以前はストレスのたびに酒を飲んでいたが、ヨガを始めて頻度が半減した」といった記録は、「自分ならできる」という自己効力感を高め、モチベーションを支える資産になります。
感情日記を習慣化するだけでストレスホルモンが減少
変化を実感できれば、さらに前向きな選択を続ける力も生まれます。
ある研究によれば、感情日記を習慣化するだけでもストレスホルモンのコルチゾールが減少し、心の安定をうながす効果があるそうです。
感情を書き出すことは、モヤモヤ、イライラをため込まず外へ出す行為であり、脳の負担を減らして精神的な余裕を取り戻す助けとなるのです。
(本稿は『私たちはなぜ「やるべきこと」をやれないのか、「やめたいこと」をやめられないのか』から一部抜粋・再編集した記事です)








