自動車公正取引協議会が定めている「修復歴」は、クルマの骨格に該当する部分を修復したものに限られています。骨格とはフロアやメンバー(補強部材)、ピラー、ルーフなどの部分のこと。さらに、クレジットカード大以上の修復がされた場合にのみ「修復歴あり」となります。
つまり、ドアやボンネット、リヤハッチなどの凹みを板金塗装していたり、交換していたりしても「修復歴なし」です。また、クレジットカード大以下の小さな修復だと「修復歴なし」になります。
もっと極端な話をすれば、骨格部分の修正はせず全塗装(オールペン)していても、「修復歴なし」とされます。ユーザーの立場からすれば、ドアをガードレールにこすったクルマは「事故車」と思うかもしれませんが、中古車業界では「修復歴なし」となるのです。
悪質業者の中には、骨格部分を修復しているにもかかわらず「バレないだろう」と「修復歴なし」で販売している中古車も、残念ながら存在します。ただ、それを素人が判別するのは難しいでしょう。たとえ中古自動車査定士(民間資格)であっても、スキルによっては見抜けないほど巧妙な、「隠れ修復歴あり」も存在します。
(参照)骨格の部位名称 出典:日本自動車鑑定協会
同上 出典:日本自動車鑑定協会
また、輸入車(新車)は船で運ばれてくる間にキズが付くといったトラブルが、一定の割合で発生します。多くの輸入車は日本に上陸後、「PDIセンター」などと呼ばれる施設で、機能はもちろん内外装についても検査を受けます。もし外装にキズなどが見つかった場合は、PDIセンターで板金塗装などを行います。その後、新車として販売されますが、修復歴ありとはなりません。
つまり、「修復歴あり」と明記されている中古車は、それなりに大きな修復を受けているわけです。では、修復歴ありのクルマは「良くないクルマ」なのでしょうか?







