◆「痛くないから大丈夫」と血圧を放置する人が陥る…脳の寿命が縮むサイレントキラー
『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)は、7000人の脳を診察し、3000本以上の論文を読破した専門医が、科学的根拠に基づいて「一生ボケない脳のつくり方」を徹底解説した1冊。【血圧】【食事】【睡眠】【速歩】【呼吸】【お酒】の習慣術で、100歳まで健やかな脳を育てるノウハウを紹介する。
※本稿は、『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。

【脳の専門医が教える】日本は世界ワーストクラス…高血圧を放置して将来の認知症を招くNG習慣Photo: Adobe Stock

日本は世界ワーストクラス?
放置される「血圧」ともの忘れの深い関係

「最近、言葉がすぐに出てこない」「将来の認知機能が心配」……そんな不安を抱える中高年の方に、ぜひ知っていただきたい現実があります。実はそのもの忘れの背景に、日本人がとりわけ放置しがちな「ある危険」が潜んでいるのです。

ストレス社会や運動不足といった共通の課題を背景に、高血圧患者は先進国を中心に世界的に増えています。しかし、そのなかでも、高血圧を「無視」する人の割合は、日本で際立って多いようです。

日本を含めた先進12カ国、トータル約52万人の高血圧患者を対象とした大規模な研究があります。「高血圧を自覚して治療を受け、血圧を適切にコントロールできている人」の割合を比較したところ、日本はなんと第11位。最下位のアイルランドに次ぐ、不名誉な結果でした(出典:Lancet. 2019 Aug 24;394(10199):639―651.)。

「痛くないから」が脳の寿命を削っていく

自覚症状がないからと放置し、脳卒中や心筋梗塞といった致命的な事態を招くまで気づかない。これほど恐ろしいことはありません。そして中高年のみなさんにとってさらに深刻なのは、この「サイレントキラー(静かなる殺人者)」の脅威が、日々の「もの忘れ」や将来の「認知症リスク」に直結している点です。

高い血圧を放置し続けると、脳の微小な血管が静かにダメージを受け、脳細胞が慢性的な栄養不足に陥ります。命に関わる大きな発作が起きる前から、あなたの記憶力や思考力は少しずつ奪われていくのです。サイレントキラーの脅威は、もはや他人事ではありません。

大切な記憶を守るための「新習慣」

大切な脳を守るため、そして健やかに寿命を全うするために、まずは自分の血圧を知することからはじめてください。将来の認知症不安を減らすための具体的なノウハウをご紹介します。

「マイ血圧計」を出しっぱなしにする:血圧は毎日測らないと変化に気づけません。棚の奥にしまい込まず、リビングのテーブルなど、すぐに手が届く場所に置いておきましょう。

●「測るタイミング」を固定する:朝起きてトイレに行った後と、夜寝る前の1日2回、同じ姿勢で測ることを日課にしてみてください。

「血圧管理=最高の脳活」と心得る:血圧を適切にコントロールすることは、単に数値を下げるだけでなく、脳の血流を保ち、記憶力を守る最強の防衛策になります。

血圧と向き合うことは、あなた自身の未来を守る第一歩です。今日から「自分の数値」を確認する習慣をつけてみませんか?

※本稿は『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。